ニジマス(Oncorhynchus mykiss)
![ニジマス(Oncorhynchus mykiss)](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-16-1024x683.jpg)
ニジマス(Oncorhynchus mykiss)
1 主なニジマスの生息地
2 ニジマスのルックス・表情
3 ニジマスの運動能力・賢さ
4 ニジマスのサイズ
5 ニジマスのライフサイクル
6 はじめてニジマスを狙うならココ
- 尻別川(後志管内ニセコ町ほか)
- 天塩川(上川管内美深町ほか)
- 十勝川(十勝管内芽室町ほか)
- 石狩川(上川管内旭川市ほか)
- 湧別川(オホーツク管内遠軽町ほか)
- 屈斜路湖(釧路管内弟子屈町)
- その他、全道に広く分布
![シュールな表情のオス](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-10-300x200.jpg)
シュールな表情のオス
北の大地「北海道」には、
自然繁殖によって世代交代を繰り返した
俗に「ワイルドレインボー」と呼ばれる
美しい魚体を誇るニジマスが
数多く生息している。
本州では、一部の湖と本流を除けば、
いわゆる「ヒレピン」の
ニジマスに出逢うことは難しいが、
ここ北海道では、
ほとんどの魚が「ヒレピン」。
一部の成魚放流河川や湖を避ければ、
「ヒレピン」のニジマスに
比較的イージーに出逢うことができる。
![大きな尾びれが印象的な屈斜路湖の「ヒレピン」](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-22-1024x683.jpg)
大きな尾びれが印象的な屈斜路湖の「ヒレピン」
圧倒的な自然環境を誇る北の大地に育まれた
ヒレピンの「ワイルドレインボー」は、
英名「レインボートラウト」の名に
恥じないほど、カラフルな色彩に身を包む。
特に「レッドバンド」と言われる
体側に浮かぶ鮮やかな赤色の帯は、
これが淡水魚の体色かと思わせるほど
ビビッドで、その美しさは、
アングラーを魅了してやまない。
![鮮やかなレッドバンド](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-05-200x300.jpg)
鮮やかなレッドバンド
北海道で、世代交代を繰り返すニジマスは、
オショロコマなどの在来の「鱒」と同様、
生息環境が体色に及ぼす影響は大きいと
言えるだろう。
例えば、湖を回遊するニジマスは、
その魚体をキラキラと輝く
シルバーメタリックに装飾されている。
![シルバーメタリックに輝く回遊系](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-18-300x225.jpg)
シルバーメタリックに輝く回遊系
一方、湖でも湖岸沿いの
シャローエリアに居付いている個体や
薄暗い小河川に生息する個体では、
色のトーンが濃く、
レッドバンドの鮮やかさが際立つ印象だ。
![オーバーハングの下から出てきたド派手な居付き](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-06-1024x683.jpg)
オーバーハングの下から出てきたド派手な居付き
また、その表情には個体差が大きい。
とってもワルそうなヤツもいれば、
つぶらな瞳で愛くるしい表情を
見せるコもいる。
![ワルそうな大型のオス](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-15-300x225.jpg)
ワルそうな大型のオス
![つぶらな瞳がたまらない](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-14-300x225.jpg)
つぶらな瞳がたまらない
1尾1尾のルックスや
表情が個性的なところは、
ニジマスの魅力なひとつと言えるであろう。
![7月のブルーバック](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-21-300x225.jpg)
7月のブルーバック
どさんこアングラーには、
特にニジマスフリークが多い。
その理由は、魚体の美しさもさることながら、
北海道のニジマスは、
パワーとスピードを兼ね備えた
爆発的な運動能力を誇るから。
![爆発的な運動能力を秘めた堂々たる体躯](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-25-300x200.jpg)
爆発的な運動能力を秘めた堂々たる体躯
フィールドに響き渡る金属的なドラグ音は、
アングラーを瞬時に「動揺」に陥れ、
何もできないうちに、フッとテンションが
消えてしまうことも珍しくない。
ニジマスは、
北の大地「北海道」に棲む「鱒」の中で、
間違いなく、No.1のスピードファイターだ。
![天塩川の「ヘラブナ型ニジマス」のファイトは尋常ではない](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-11-1024x683.jpg)
天塩川の「ヘラブナ型ニジマス」のファイトは尋常ではない
一方で、基本的に大胆で、
やや慎重さを欠く行動が目立つニジマスは、
北海道に棲む「鱒」の中では、
比較的、ヒットまで持ち込みやすい
魚種であると言えるだろう。
![大胆にクルージングする50cmクラス](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-26-1024x683.jpg)
大胆にクルージングする50cmクラス
ただし、年齢を重ねた大型魚は、
やはり老獪で賢い。
口を使わせるまでに苦労するのはもちろん、
何とかヒットまで持ち込んだとしても、
今度は、まるですべてを心得ているかのように
アングラーにとって危険な方向を選んで
爆走していく。
![100m近く爆走した美形のニジマス](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-08-1024x683.jpg)
100m近く爆走した美形のニジマス
そんなやり取りを一度でも体感すると、
「ニジマス中毒」を発症してしまう
アングラーも少なくないようである。
ここ北海道では、ニジマスは大型に成長する。
小渓流などのフィールドでは、
小型魚が多い場所もあるけれど、
湖や本流では、50cmクラスなら
せいぜいLサイズと言ったところ。
![Lサイズのニジマス](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-27-300x200.jpg)
Lサイズのニジマス
60cmを超えて、
ようやくLLサイズと呼べる。
それくらい、北の大地には、
数多くの大型ニジマスが生息するのだ。
![これでギリギリLLサイズ](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-17-1024x768.jpg)
これでギリギリLLサイズ
50cmクラスならいざ知らず、
60cmを超える魚を
強い流れの中でヒットさせれば、
ランディングまで持ち込むのは
かなり難易度の高い作業になると
言えるだろう。
![ファイト中は緊張を強いられる](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-24-200x300.jpg)
ファイト中は緊張を強いられる
最近は、秋産卵の個体も確認されているが、
基本的には、ニジマスは春産卵である。
<1月中旬~4月中旬>
ニジマスの越冬期間。
もちろん、釣りが可能な
フィールドも存在するのだが、
できれば、ニジマスにゆっくりと
過ごしてもらう時間にしたい。
<4月下旬~6月>
ゴールデンウィーク前までには
ほぼ産卵を終え、
徐々にコンディションを回復。
5月中旬あたりから、
本格的な釣りシーズンを迎える。
春シーズンは、
コンディションの回復途中であって、
ニジマス本来のパワーとスピードを
発揮しきれないケースが多いけれど、
それでも、もともとの
ポテンシャルが高いがゆえ、
アングラーは、十分満足できる
ファイトを楽しむことができるだろう。
![まだまだ回復途中の5月のニジマス](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-13-225x300.jpg)
まだまだ回復途中の5月のニジマス
<7月~8月>
この頃、体力を回復したニジマスは、
さらに強烈なファイトを見せるようになる。
魚体の発色も日に日に鮮やかさを増して、
フォトジェニックな個体を手にできる
シーズンだ。
![ほんのりと浮かぶレッドバンドがなんとも上品だ](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-07-1024x683.jpg)
ほんのりと浮かぶレッドバンドがなんとも上品だ
ただし、ここ北海道でも湖や本流は、
20℃を超える高水温に
さらされることも珍しくない。
そのため、比較的水温の低い
河川の上流域が狙い目となる。
<9月~11月>
いよいよ、北の大地「北海道」のニジマスが、
最高のコンディションとなって、
アングラーを迎え撃つ季節だ。
秋を迎え、湖や河川の水温低下が始まると
ニジマスの活性は一気に上昇。
ひとたびヒットすれば、
最高のコンディションに
仕上がった筋肉隆々の魚体を疾走させ、
アングラーを翻弄する。
![この体型が最も強い](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-20-300x225.jpg)
この体型が最も強い
レッドバンドは一段と鮮やかさを増し、
魚体の美しさも最高潮へ。
![派手な頬紅でメイクした然別湖の秋のニジマス](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-04-1024x683.jpg)
派手な頬紅でメイクした然別湖の秋のニジマス
紅葉に彩られた水辺で手にする珠玉の1尾は、
ひとりのアングラーとして、
一生忘れられない思い出となることだろう。
<12月>
残り僅かな釣りシーズンだが、
低水温に強いニジマスの活性は
衰えを知らない。
特に、湖では、温暖化の影響か
湖水の水温低下が遅れる傾向にある近年は、
ニジマスの活性のピークが12月上旬に
ずれ込むことさえある。
![12月の超ド級のオス](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-12-1024x768.jpg)
12月の超ド級のオス
積雪状態になることも珍しくなく、
アングラーにとっては厳しい季節であるが、
ちょっと気合を入れてチャレンジしてみれば
きっと、新しい発見があるに違いない。
![雪が積もってもこのコンディション](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-19-225x300.jpg)
雪が積もってもこのコンディション
☆ 屈斜路湖
![屈斜路湖のシルバーメタリック](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/rainbow-09-1024x683.jpg)
屈斜路湖のシルバーメタリック
シルバーメタリックに輝く美しいニジマスを
手にできる確率が高いのは、ここ屈斜路湖。
近年は、成魚放流も行われるなど、
魚のクオリティーが全般的に低下気味で、
将来が心配されるフィールドでもあるが、
そんな現状においてさえも、
地元で「ダイアナ」と呼ばれる
美しい魚体のニジマスに出逢える可能性は
依然として高い。
例年、湖面が解氷する4月下旬から
結氷が始まる翌年の1月上旬までがシーズン。
高水温となる7月中旬~9月中旬を除けば、
シーズン中は、いつでも美しいニジマスに
出逢えるチャンスがあると言っていいだろう。
4月~5月中旬、
11月下旬~1月上旬の低水温期こそ、
深場が隣接するポイントに
ニジマスの回遊が集中する傾向があるが、
それ以外のシーズンなら、
湖のすべてがポイントとなる。
アングラーは、実績のある
尾札部川のインレットに一極集中状態だが、
むしろ他のポイントの方が、
成魚放流地点からも離れていることもあって、
クオリティーの高い魚の割合が多い印象だ。
連休などで、
尾札部川インレットなどの
人気ポイントが混雑しているようであれば、
迷わず、他の空いているポイントに
向かったほうが賢明である。
特に、10月~11月にかけては、
潮目ができているような
水通しの良いポイントに、
大型魚が回遊してくるケースもあるので、
集中して狙ってみるのも面白いだろう。
![屈斜路湖の朝](https://troutparadise-hokkaido.com/wp-content/uploads/2018/06/lake-kussharo-300x200.jpg)
屈斜路湖の朝