「地鳴り」を利用する

早いもので、
北海道胆振東部地震の発生から
間もなく、半年が経とうとしています。

年末あたりから、
余震の方は、だいぶ回数が減っていて、
1カ月近く、
揺れを感じない時期もあったのですが、
散発的ながら、先週、今週と
相次いで小さな余震が発生。

揺れ自体は、震度1程度と
幸い、被害を発生させるような
レベルのものではありませんが、
震源から距離が近いところに住んでいると、
揺れを感じる前に、
必ず「地鳴り」の音が聞こえてきます。

「地鳴り」と言うと、
「デマ」の代名詞のように
捉えられがちなので、
あえてはっきりと書きますが、
その認識は完全に誤り。

たとえ震度1であろうが、
北海道胆振東部地震の余震であれば、
必ず「地鳴り」がするんですね。

私なりの理解として、
「地鳴り」の正体は、
断層が動いた時に発生する音。

それが、地面を伝わって
人間の耳に届くのだと思っています。

ですから、
例えば、青森県東方沖で発生した地震で
揺れを感じることもありますが、
そのケースでは、
特に「地鳴り」が聞こえることはなく、
何の前触れもなく揺れ始めます。

そう考えると、確かに
「さっき地鳴りが聞こえたから、
○時間後に本震が来る」みたいな話は、
科学的根拠のないデマ。

私もそう思いますし、
そんなデマを、何も恐れる必要はないと
言っていいでしょう。

ただ、こうした無責任かつ
根拠のないデマのおかげで、
「地鳴り」という現象自体が
否定的に捉えられてしまうことには
モヤモヤした気持ちを
抱かずにはいられませんね。

今回の一連の地震で発生する
「地鳴り」について言うと、
「地鳴り」を聞いてから、
揺れが襲って来るまで、
数秒程度のタイムラグがあります。

大事なことは、
まだ揺れ始めていないその数秒の間に、
何ができるかだと思います。

「地鳴り」の音の大きさと
揺れの大きさには、
感覚的ではありますが、
明らかな相関関係があります。

よって、「地鳴り」の音が大きい時には、
まずは、家の中の最も安全な場所に避難する。

「地鳴り」の音がさほど大きくない時には、
ガスを止めたり、
倒れやすいものを押さえたりする。

私は、そんなふうに
「地鳴り」を利用しています。

震源地に近いところで、
大きな地震を経験した人が、
その実体験を、できるだけ正確に
発信していくことには、
大きな意味がある。

私は、常にそう考えています。

「地鳴り」を
できる限り正しく理解することで、
単に「デマ」と親和性が高い
言葉として捉えるのではなく、
地下深くでの地震発生と同時に
地球が発信する「警告音」と
捉えることができれば、
「地鳴り」を上手に利用することだって
可能なのではないでしょうか。

私は、普段、仕事でPCに向かっているとき、
必ず防災科学技術研究所が提供する
新強震モニタ」を開いています。

理由は、もちろん、
地震発生の事実をいち早く知るため。

「新強震モニタ」は、
日本付近で地震が発生すると、
ただちに「ピンポーン」という音を
発してくれるんですね。

だから、PCに向かっているときなら、
地震が発生したことを
すぐに知ることができます。

一方で、PCの前にいない時は、
地震発生をリアルタイムで
知ることはできません。

そんな時、「地鳴り」を探知できれば、
ただちに適切な行動を起こせるわけです。

何より、「地鳴り」は
緊急地震速報の警告音よりも早く
私たちの耳に届くんですから、
利用しない手はないでしょう。

緊急地震速報よりも先に
激しい揺れが襲ってくるような
直下型の大地震の場合に、
唯一、揺れよりも早く、
私たちに「身を守れ!」と教えてくれる
サインみたいなものなのですから。

直下型の大地震は、
日本全国、どこで起こっても
おかしくないと専門家は言います。

その言葉を踏まえれば、
「地鳴り」をより正確に理解することで、
皆さんの「減災」のための引き出しを
ひとつ増やしていただけると
うれしいなと思います。

釣りとは直接関係ないのですけれど、
今日は、そんな気持ちで
こんな記事を書いてみました。

そうそう、釣りの方は、
なんとか来週あたりには時間を作って、
支笏湖の様子を見に行きたいな。

そんな気持ちですが、
今のところ、いろいろとやることがあって、
上手くいくかどうか
ちょっと心配です(笑)

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