10月初旬、
関東や信州に10日ほど
滞在していたこともあって、
北海道の渓を歩くのは久々のこと。
今月初の渓歩きに
なんだか新鮮な気持ちに。
久々に訪れた渓は
すでに紅葉のピークも過ぎ、
早くも晩秋の装いといった
印象が強かったかな。
適度に増水した流れは
いかにも…な感じだったけれど、
丁寧に攻めるも
期待に反し鱒からの反応は
一向に訪れることがなかった。
それでも、
もしかすると
魚たちが速い流れを
嫌がっているのでは……
そんな仮説を立て、
水深のある淵を
手を変え品を変え
しつこく攻めてみると……
苦労して手にした
この日の初フィッシュは、
およそ30㎝ほどのニジマス。
50,60というサイズを
狙えるはずの渓でこの魚とは……
そんな邪念が
少しばかり頭をよぎったのだが、
ハイクオリティな個体を前に
一瞬にして頭の中身が
ポジティブな方向へと切り替わった。
そうそう、
この個体が50,60に成長したら、
きっともの凄い
ビジュアルになるんだろうな……
なんてね。
せっかく高速道路を使って
川まで足を運んだので、
近くを流れる
別の河川にも入ってみることに。
狙いはもちろん、
秋らしい見事な体躯を誇る
スーパーレインボー。
だったのだが……
う~ん、
狙った魚とは違うので、
外道は外道。
とは言え、
こんな立派な外道なら
文句の一つも
口から出てくることはない。
まあまあ、
秋の渓ではあるあるな
光景ではあったけれど、
なんたってここは
河口から200kmも離れた地。
数々の困難を乗り越えて
よくぞここまで遡上してきたな……
率直に
そんな気持ちしか
湧き上がってこなかった。
鱒釣りは、
不意を突いて
予期せぬことが起こるからこそ
愉しくて仕方ない。
そのことを
十二分に実感することできた
充実の一日に
なったんじゃないかな。