最北のまちからの帰り道、
天塩大橋の下を流れる天塩川は
見た目、水位、水色とも
期待を抱かせる雰囲気を漂わせていた。
まあ、ひとりのアングラーとして
その状況を横目に
スルーすることなんてできない。
少し早めの出発でもあったから、
ちょっとだけその誘惑に乗って、
寄り道してみることにした。
姑息にも、行き掛けの駄賃ならぬ
帰り掛けの駄賃を目論むが、
正味１時間程度の寄り道だから、
ピンスポットを２カ所も撃てればいいところ。
１カ所目、よさげな雰囲気だ。
集中して、ポイントにルアーを撃ち込む。
無反応・・・
今度は、流れを利用して
核心部にルアーを送り込む。
無反応・・・
あえなく不発に終わった。
２カ所目、こちらも雰囲気は抜群だ。
時間もないので、
１投目から核心部にルアーをキャスト。
無反応・・・
今度は、アップクロスにキャストして
カケアガリをトレースする。
ココンッ
思いっきりアワセを入れたら、
勢いあまって、魚が宙を舞う。
はずれてしまったが、
３０ｃｍに満たない極小イトウだった。
苦笑いしながら、
再度、カケアガリにルアーを通す。
ゴンッ
先ほどよりは間違いなく大きいが
首振りのストロークは小さめ。
それでも、
首を振っているからイトウには違いない。
天塩川の重たい流れを味方に
暴力的なファイトを繰り返す。
それでもサイズ的に
翻弄されるような相手ではなく、
ほどなくして、無事にキャッチ。
ザックリ７０ｃｍの
イトウではあったけれど、
やはり天塩川のイトウは、強さが違う。
特に下流域の魚は、太いし、何より美しい。
そんなふうに少しの満足感に浸っていたら、
ここでカメラが突然不調に・・・
そして、まともなカットも撮影できないまま
本日終了。
ちょっとの寄り道で、小さいながらも
天塩のイトウに出逢えたのだから、
文句を言っちゃいけないな。
でも人間がちっちゃい私は、
帰り道、ひとりでブツブツ（笑）