フン、足跡、獣臭、そして…

昆布川歩きの翌日も、
朝、お昼、夕方と
時間をつくってのチョイ釣り。

ところが、、、

どの川でも
魚はソコソコ反応してくれたものの、
とても残念なことに、
気分爽快な
釣り歩きとはならなかった。

その原因は、アノ動物の存在。
そう、最近北海道で
しばしばニュースになっている
あの黒くてデカい奴である。

この日の朝は、
ちょっと早起きをして、
黒松内町内を流れる朱太川の支流へ。

ウソウソと準備を整え、
川に降りキャストを開始すると、
なんとその一投目から
エゾイワナがヒット。

とりあえず、
ワンカットパシャリとやったところで
ようやく気付いたのだ。

そう、エゾイワナのすぐ横に
見慣れたデカい足跡が
くっきりと刻まれていることに……。

あちゃ~、
こりゃダメだ!

ここで、
熊の足跡を見たのは初めてかも、、、

比較的、街にも近いし、
大丈夫だと思ったんだけどなあ~

ということで、
ビビッてそれ以上写真も撮らずに
すぐに退散となった。

その後、簡単な
用事を足してから向かったのは
せたな町を流れる馬場川。

去年の秋に訪れ、
サイズはそれほどではなくても
キレイなヤマメが
この川に棲息していることは
事前にわかっていた。

うんうん、
ここなら民家も近いし、
川の横は水田。
ならば、大丈夫だろう。

そんな気軽な気持ちで
渇水の里川を
少しの距離、釣り下ってみる。

水位が低く
とても釣りづらかったが、
入渓から約15分、
ようやく魚からの反応が……。

フッキングも決まり、
慎重に寄せてくると、
コンディションの良いヤマメ。

サイズこそ23cmほどだが、
今の時季としては
十分すぎるクオリティーだ。

7月のヤマメだけあって、
肌艶は最高潮。

うんうん、
里川のヤマメ釣りもいいものだな。

ところが、である。

キレイなヤマメの姿に
ついついうっとりとしていると、
充実のひとときに水をさすように
どこからか、
いや~な獣臭がプーンと鼻をつんざく。

あちゃ~、
この動物園の匂い、マズイでしょ!

すぐにヤマメをリリースして
足早に入渓点まで戻る。

フー、危なかった。
こりゃあ、ついさっきまで
この近くにいたことは間違いないな。

とりあえず、
車に積んである
クーラーBOXを開け、
スポーツドリンクで
渇いた喉を潤す。

「あ~、極楽!」とか言いながら
ふと、足元に目をやると、、、

ん!?

この足跡、
入渓する時から
ここにあったっけ???????

すぐに車に飛び乗って
その場を逃げ去ったのは
言うまでもない。

……ってさあ、
ココ、近くには民家、
小学校まであるところだよ。

やっぱ、
今年のヒグマさんは
ちょっと変。

人身事故は多いし、
普段は出ない
札幌・旭川の街中にも
出没するくらいだもの……。

この時点では、まだ、
ちょっと運が悪かったくらいにしか、
正直、思っていなかった。

ところが、、、

次に目指した
今金町内を流れる小渓流。

さて、小さな橋を渡って、、、

んんんんん!?

ナニナニ、
道の真ん中に置いてある
あの真っ黒い物体は?

恐る恐る近づいてみると、
その物体からは、
湯気がもうもうと立ち上っていた。

あちゃー、ダメだこりゃ。
超新鮮な熊のフンでしょ!!!

もう無理!
とばかりに、釣りもせずに退散。

やっぱさあ~、
これは異常だってば。

もうさすがに
薄暗い支流は怖いので、
お次は、
開けた地形の後志利別川本流へ。

うんうん、
ここならさすがに大丈夫。
だと、思ったのだか、、、

美利河ダムからの放水はなく、
かなりの渇水状態だったので、
とりあえず、ボサの際なんかを
丁寧に探ってみる。

すると、
ほどなくして
こんなきれいなヤマメがヒット。

サイズは20cmクラスだが、
これ以上、贅沢など言わない。

そう、
心を落ち着けて
釣りができるだけで
もう十分なのだ。

続いては、
30クラスのエゾイワナ。

うんうん、
よくこの水温で出てきてくれたな。

この本流、
アタリは単発で、
決して魚影が
濃い感じはしなかったけれど、
とにもかくにも、
視界が開けているのが何よりだった。

ここで、
軽く用事を済ませるため、
ウェーダーを脱いで
車に乗り込んで河畔を後に……。

先ほど来た道とは別の方向に
河川敷の道を
ゆっくりと走ってゆく。

ん、ん、ん!?

おっと、急ブレーキ!!

あの道の真ん中に鎮座する
黒い塊は何だ???

皆さんも
もうおわかりのことだろう。

あちゃ~、
ついに現物が登場しちゃったよ。
いや~、マイッタ!!!

サイズこそ50kgクラスだが、
間違いない。奴だ。

オイオイ、
そんなところで遊んでたら、
お母さんに怒られるってば!

すぐにUターンして、
こちらが先に
逃げ去ったのは言うまでもない。

母グマが出てきて、
車に体当たりでもされたら
たまったもんじゃないからだ。

オイオイ、
ホント、どうなってんるんよ。

あっちの川に行っても熊、
こっちの川に行っても熊、、、

こんなんじゃ、
ぜんぜん落ち着いて
釣りを楽しめないじゃないか!

まあ、
そんな文句を言ったところで
何も始まるわけがない。

もう、今日はやめなさい!

なんとなくだが、
北海道の大自然に
諭されているような気持ちになった。

こうして、
波瀾万丈の
チョイ釣り&チョイお仕事の旅は終了。

あ~、怖かった、マジで……。

そんでもって、
実は、もう一ヶ所、
檜山管内の川で軽く釣りをしたんだけど、
その話題は次回。

本当にキレイだったなあ~、
あのヤマメは……。

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