泣きのもう一回_DAY2

翌日に備え
早めに就寝したこの晩、
身体がゆらゆらと
揺さぶられる感覚に襲われた。

当時、
私が滞在していたのは
稚内市内。

この町は
とにかく地震の揺れを
感じることが少ない。

そんな予断もあったし、
同時に寝ぼけていたのもあって
何か体に異変が起こったのかと
思ったくらいだった。

だから
事の大きさに気づいたのは
翌朝になってからのこと。

自宅に連絡を入れると
モノがいくつか落ちたくらいで
特段の被害はなかったとのことだったので、
まずはひと安心したのだが、、、

そんなこともあり、
この日は
予定をすべてキャンセルして
直帰しようかと思った。

だが、
聞けば予定どおり
釣りして
帰ってきても大丈夫、と。

まあ、確かにね。
被害に遭われた方には
お見舞いの気持ちをしっかり持ちつつ、
自分は下手な自粛をしないほうが
よっぽど建設的ではある。

ならば、と、
スマホに強震モニタを
表示した状態で
この日は
天塩川に刺さることとした。

天気は
予報どおり下り坂。

冬型の気圧配置だけに
時折雲が晴れて
陽が差し込む瞬間もあるのだが、
前が見えないくらの
吹雪となる時間帯が長い。

よって
中流域の景色は
すでにこんな感じ。

寒々しくはあるけれど、
これはこれで
実に道北らしさが漂っていて
悪くない絵面じゃないだろうか。

ただし、
魚のほうはと言えば、
アタリが出ても
それはすべてアメマスからのもの。

ということは、
イトウ狙いなら
下流域にフォーカスするのが
たぶん正解なんじゃないか。

そう推察し、
今年最後のエントリーとなる
天塩川のポイントには、
下流域にあって
直感的に何かありそうだなと思った
場所を選択。

釣れても
釣れなくても後悔はない。
そう思えるポイントを
最後に選んだのであった。

そして
その一投目……

とんでもない
サイズじゃなかったけれど、
魚雷体系をした
コンディション抜群の個体。

ほんのり
赤の発色も出始めていて、
いかにも
初冬の成魚という風情である。

初冬の大河、
音のない世界の中、
突如として水面が激しく割れ
首を大きく横に振るイトウ。

この情景には
何度立ち会っても
決して飽きることがない。

ジィーーージィーーーと
何度もドラグを鳴らし
今年の天塩川ラストファイトを
存分に楽しませてくれたこのイトウ。

たっぷりと
時間をかけて回復を図ると、
最後は激しく尾をはたいて
薄濁りの流れへと帰って行った。

そんなこんな、
目論見どおり
天塩川ラストフィッシュを手にして
この日の釣りは終了。

再度、川に礼をして、
来年の再訪を心に誓った。

だが、
シャンシャンで
終わらなかったのが
今回のプチ遠征。

帰りの
オロロン街道では
猛吹雪の遭遇し、
時折ホワイトアウト状態に。

なんとか
日本海側を抜け
道央道に進入するも、
今度は前方で多重事故発生。

そこをクリアしてさらに進むと、
今度は対向車線で
スピンした車が上を向いて
法面に乗り上げている
衝撃の光景が、、、

いや~、
なんとか無事に帰ってこれたけど、
初冬のこの時期の運転は
なんたってリスクが高い。

もらい事故のリスクが高い
幹線道路をできるだけ
避けるようにはしているけれど、
と言ったって
やっぱり限度はある。

危機意識の低いドライバーに
モノ申したいことは山ほどあれど、
他人の行動を
コントロールできない以上、
自分がどうリスクと向き合うかが大事。

う~ん、
たかが運転、されど運転。
車社会を生き抜くのって
やっぱりなんだかんだ大変なのよね。

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