コン!
ヌ~
ジジジジー
フッ……
あ゛ーーーーーーーーーー
これが
すべてのはじまりだった。
久々に
天塩川に刺さる時間を確保し、
意気揚々と大河に向かって
ルアーをキャスト。
冒頭の描写は、
その一投目に起こった
惨事である。
そして、
一度狂った歯車は、
そう簡単に
元には戻らない。
ガツ!
ジジジジーーーーーー
スコーン!
続くポイントでは、
イトウがミスバイトしてスレ掛かり。
巨大な鱗だけが
回収されるという
こちらにとってだけでなく、
魚にとってもたいそうな
惨事を引き起こしてしまった。
どちらも
メータークラスの大型魚。
そう、これは
物事がうまくいかない時に
運にまで見放されてしまう
典型的なパターン。そう思えた。
そして、案の定、
さらに悲劇は続くこととなる。
この日最後のポイント、
その核心部に差し掛かった時、
突然、ルアーがひったくられたのだ。
ジジジジジジジジーーーーー
ドッシャン、ドッシャン、ドッシャン!!!
ジジジジジジジジジジーーーーーーーーーー
プチン!!
あ゛ーーーーーーーーーーーーー
この時は、
一瞬何が起こったのか
まったくわからなかった。
ここは、
天塩川下流域に広がる
イトウの領域。
なんとそこで
突如、ニジマスがヒット!
そして間髪入れず
ラインブレイクしたのだ。
こちらにとって
運が悪かったのは、
ニジマスがラインを巻き込みながら
強引にバイトしたこと。
だからアワセた時にはすでに、
ラインが魚のカラダに
ぐるぐると
巻きついていたのである。
バラシ、
ルアーロスト、
魚への負荷……。
いや~、
ラインブレイクは最悪だ。
普段から
これだけはやらないように
常に気を付けているから、
最近では、数年に
一回あるかないかの大惨事。
だからこの時ばかりは、
新しいルアーを結んで
まだ見ぬ魚に
再チャレンジする気力は
もう残っていなかった。
負の連鎖……
悪循環……
そして、ボウズ。
いや~、
釣りの終わりに
こんなネガティブな気持ちになったのは
いったいいつ以来のことだろう。
後から考えてみれば、
あのニジマスは
おそらくスチールヘッドだったのだろう。
ただその時は、
そんなことにすら気づけなかった。
そう、それくらい
大きく心を乱していたのだ。
よって、魚の写真はなし。
さらにメンタルにも
まったく余裕がなかったから、
川の風景写真もなし。
あ゛ー
もうため息しか出てこないな。
本当なら、
すぐにでもリベンジと
行きたいところだが、
やはり、一旦
気持ちのリセットが必要だろう。
そう考えて、
温泉と旨いものを求め
うそうそと
函館へとやってきましたよ。
……にしても、
函館をはじめ、北斗、七飯、森などの
道南のまちには
美味しいものがたくさんあるのです。
いろいろと迷ったけど、
現地では洋食をいただいて、
お土産は新鮮なお魚と
手づくりのパン、パン、そしてパン。
パンのネタは、
書き始めたら長くなりそうなので、
詳しくはまた今度。
ちなみに私のお気に入りは
森町赤井川にある
「おおば製パン」さんと
「ビレッジベーカリー駒ヶ岳」さん。
それから、
おとなり七飯町仁山にある
「ヒュッテ」さん、
さらにおとなり北斗市にある
「コワン」さん。
あらあら、
言い出したら
止まらなくなってきたので、
このあたりでやめておきます(笑)。
函館では、
あえて高級店ではなく、
まちの洋食屋さんをチョイス。
今どきどこのまちにだって、
そこそこの金額を出せば、
美味しい洋食にありつくことも
さほど難しくはないでしょう。
でも、函館というまちの
スゴイところは、
まちの洋食屋さんのレベルが
圧倒的に高いこと。
ランチなら千円で、
ディナーでも二千円出したら、
超ハイクオリティーな
洋食にありつけるんですから、
日本中探しても、
こんなまちはなかなか
見つからないんじゃないでしょうか。
さて、どこのお店に行こうかと
あれこれ迷ったんですけどね~。
結局は、
定番の「キャプテン」さんに決定。
初めてのお店に
チャレンジしてみる案もあったけど、
心のリハビリを兼ねているので、
あえてリスクは冒さず。
ここなら、
心暖まる旨い洋食が
確実に食べられますからね。
そして、カミさんは
フライの盛り合わせを……
私のほうは、
チーズハンバーグ。
あ゛~
幸せだーー。
うんうん、
同じ「あ゛ー」なら、
ほっこりのほうが
断然いいに決まっている。
ヨシ、
来週こそリベンジだ!
ん、、、
なんだか天気がヤバそうだぞー
まさか
今年の天塩川は
これで終了となってしまうのか!?
フゥ~