セカンドプラン

今週も、木曜日、金曜日と
道北地方のとある場所でお仕事。

拘束時間は、
木曜日の11:00から
金曜日の11:00までだから、
幸いなことに、少しだけ自由時間がある。

ところが、道北地方は
週のはじめから広範囲で雨が続き、
水曜日の時点で、
天塩川、新問寒別橋観測所の水位は、
先週末から3m以上も上昇。

仕事前に天塩川でひと勝負する
ファーストプランは
もろくも崩れてしまった。

減水状態が続いていた天塩川だから、
今後を考えれば、間違いなく
プラスに作用するであろう増水だけれど、
今回に限っては、
ちょっとタイミングが良くない。

こんなとき、単独河川なら、
濁りは少しおさまっているかも・・・

どうしようかと思案した結果、
セカンドプランとして考えていた
最北のまちの単独河川に
一縷の望みを託すこととした。

地理的にロスの多い行程を
たどることを余儀なくされたため、
朝、2時前には自宅を出発。

不意に飛び出してくる
野生動物を避けながらの
夜間の長距離ドライブは、
結構、神経を擦り減らす。

ようやくたどり着いた単独河川の流れを
橋の上から覗き込む。

すると、濁りはなく水位も許容範囲内。
悪くない雰囲気を漂わせていた。

気になったのは、
木曜日には雨は止むとの予報とは裏腹に
時折、強い雨が打ち付けること。

確かに陽の差す時間帯もあるのだが、
いわゆるお天気雨の状態だ。

寒気が入り込んだ秋の道北に、
降水確率0%は、素人が見ても
あまりに攻めすぎですよね、
気象庁予報部さん。

しかしながら、魚の活性を考えれば
大外れの天気予報も、
あながち悪くもないかと思えた。

この日、釣りができるのは、
正味2時間が限界。

だがら、定石どおり、
期待度の高いポイントから
順番に撃っていくこととした。

が、到着したポイントには
先行者の姿が・・・

仕方なく、次のポイントへ向かう。

が、そこにも先行者の姿が・・・

確かに、大雨の影響で
エントリーできる河川が
限られている状況だから、
アングラーが集中するのも無理はない。

3番目に予定していたポイントに
アングラーの姿はなく、
到着から30分近くも経って、
ようやくエントリーが叶った。

これで釣れたら、こういうのを
「人間万事塞翁が馬」って言うんだな。

そんなことをうそぶきながら、
サイドハンドキャストで
ルアーをプレゼンテーションする。

ぽっちょん・・・

ワッシャーン!

着水と同時にヒットだ!

しばらくやり取りしてから、
そっと、ネットインする。

目視では、ざっくり、
70cm台半ばのイトウであった。

サイズは小さかったけれど、
早々に1尾キャッチできた意味は大きい。

期待度も集中力も高まって、
メンタル的にとても充実するからだ。

一応測ってみると78cm。

ファイトのダメージも
ほとんどなかったので、
手早くリリースして、釣りを再開する。

この日は、アングラーも多いので
ピンスポット撃ちをあきらめ、
そのままステップダウンして
釣り下ることにした。

河畔のところどころにあるハマナスは
色づきを増し、美しく紅葉していた。

それから約30分、魚からの反応はない。

この流域の魚の密度を考えれば、
十分想定内、むしろ普通である。

そのまましばらくステップダウンして、
ベイトが集まりやすいスポットまで来た。

あまり目立たない場所だけれど、
これまでの実績は十分。

さらに、海から遡上してきた
シラウオの姿もちらほら見えるから、
期待はいっそう高まる。

ファーストキャスト・・・

ドン!

ブン・・ ブン・・ ブン・・

ジィィーー

イトウとの豪快なファイトが始まった。

魚のコンディションが最高潮になる
この季節ならでは醍醐味だ。

寄せては出されを繰り返し、
時に繰り出される強烈な首振りを
ロッドワークを駆使していなす。

こんなとき、
Made In Japanのタックルは
本当に信頼のおける相棒だなと実感する。

フッキングは大丈夫。
こちらが勝負を急がなければ、
ランディングに持ち込めそうだ。

春とは違って、
なかなかイトウのパワーは衰えないが、
焦ることなく機を伺う。

イトウが上流に向かって爆走。
爆走が止まり
一息ついたタイミングがチャンスだ。

その瞬間を狙って、すかさず
一気にラインに強いテンションをかけ
ネットインに持ち込んだ。

体側にうっすらと婚姻色が出た86cm。

サイズ以上にパワーがあって、
少しだけ、腕が痛い。

春ならやや物足りないサイズでも、
秋なら満足感は十分。

ブログのサブタイトルにも引用している
強くて、賢くて、美しい、
見事なイトウであった。

短時間で2本もキャッチできれば
もう満足。

お店に入って、よ~く手を洗い、
少しの充実感に浸りながら
モーニングをいただく。

仕事に向かう道すがら
少し時間に余裕があったので、
車を停めて猿払川を覗いてみた。

フライフィッシャーが
ポロ沼合流点に
ウエーディングしているのが見える。

雰囲気は悪くなさそうだったけど、
釣果はどうだったのだろう。

このまま仕事に向かい、
仕事が終わったら素直に直帰・・・

する予定だった。ところが・・・

(次回に続く・・・)

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