イトウ向けロッド考_1

年明けから、
ずっと極寒の日々が
続いていたここ北海道。

家の外の気温が、
四日連続で
‐20℃以下まで下がったのは、
北海道移住後、
はじめてのことかもしれません。

おとといあたりからは、
ようやく寒さの峠を越したのですが、
今度は連日の降雪。

北海道の冬らしい天候、
と言えばそうなんだけれど、
毎日の除雪は、
けっこうカラダに
堪えるものなんですよね。

まあ、厳冬期の
運動不足解消にはなるので、
今のところは
前向きに捉えているのですけれど…。

さて、このブログでは、
北海道で鱒釣りを
楽しむための道具について
これまで詳しく触れる機会が
ほとんどありませんでした。

もちろん、
それには理由がありまして……

道具をPRするための
トラウトフィッシング系サイトは
世の中に
たくさん存在するんですよね。

でも、ここは
北海道に棲む鱒を
メインテーマに掲げたブログ。

ブログの持続的な運営のために
広告は貼らせてもらっていますが、
もし、商業的な側面から
特定の商品にターゲットを絞って
このブログで紹介するのだとすれば、
他のサイトとの
差別化も何もあったもんじゃない。

つまるところ、
そもそも論として、
このブログの存在意義が
問われかねないのではないか、と。

そんな理由もあって、
特定の商品にフォーカスして
皆さんに紹介することを
意図的に避けてきたのです。

一方で、かく言う僕自身も、
当然のことながら
信頼できる道具がなければ
自分の釣りは成立しない。

だから、
釣行ブログなどを利用した
メーカーさんの販促活動を
批判するつもりなどは
まったくありません。

むしろ、その様子から、
道具の素性をうかがい知る
チャンスにもなるわけですから。

ただ、商品を売ることが
一義的な目的になってしまうと
トラウトフィッシングの本質の部分が
ゆがめられてしまうことは
往々にして起こります。

スプーンやミノーの
カラーローテーションの必要性を
過度に強調することによって、
色違いアイテムの販促に
つなげようとする手法なんかは、
まさにその最たる例でしょう。

つまり、
メーカーさんが発信する
ブログやSNSに
高い価値があることは
間違いないんだけど、
それだけだと、
どうしても情報の質が
商業的なほうに偏ってしまう。

だから、道具を
売ることを目的としないブログが
世の中に一定数存在することは、
とても大事なことなんじゃないか、と。

まあ、そこのバランスって、
本当に難しいのですけれどね。

そんなこんな
大人の事情が絡み合う中で、
最近、一般のアングラーの方から
こんなことを
聞かれる機会が増えてきました。

イトウ向けのロッドって
メジャーなショップでも
ほとんど見かけないんですけど、
北の大地に鱒を追うさんは
普段、どんなロッドを
使っているのですか、と。

そう問われて、
なるほど、確かにそうだな、
と思ったのですよね。

僕自身、かつて
イトウを狙う機会が増えてきた頃は、
皆さんと同じような悩みを抱えていて、
まさに試行錯誤の連続でしたから。

そんなこともあり、
僕がイトウを狙う際に、
これまでどんなロッドを使ってきたのか、
そして現在は、
どのロッドを
好んで使っているのかについて
今日から何回かに分けて
紹介してみることにしました。

ただし、もちろん
販促活動の一環として
紹介するわけではありませんし、
すべてのアングラーに対して
僕が使ってきたロッドを
おススメするわけでもありません。

ただ純粋に
自身のロッド遍歴を書き綴るだけなので、
単なる事例紹介のひとつ。

そんなふうに
理解してもらえればと思います。

僕が北海道に移住し、
イトウをターゲットにした釣りに
傾倒し始めたおよそ10数年前、
もっとも頼りに
していたのがこのロッド。

これ、「モンスターブラウン」という
名前のロッドなんですけど、
実は、1980年代に発売された
いわゆるグラスロッドなんです。

別に、クラシカルなタックルで
イトウ釣りを愉しむことが
マイスタイルなわけではありませんよ。

当時は、イトウと相性のいい
ロッドをなかなか見つけることができず、
僕が中学生の時、
東京の吉祥寺にあった「丸勝」という
釣具店で買ったこのロッドを
押し入れの奥から
持ち出してきたというわけ。

長さは7ftしかないし、
80年代製のグラスロッドゆえ、
バットパワーも心もとないのだけれど、
とにかくしなやかで、
イトウのファイトとは
特に相性がよかったんですよね。

ちょっと余談なんですが、
このロッドの購入当時、
本栖湖のモンスターブラウンが
話題になっていたんです。

なんとか一本、
釣りあげてみたい。

そんなひとりの
純粋な青年アングラーが
お年玉を財源に買ったロッド。

う~ん、僕にも
そんなピュアな心を持った時代が
過去にはあったんだなあ~(笑)

結局、
このロッドでキャッチした
モンスターブラウンは
わずか3本だけ。

けれども、
生まれて初めて
モンスターブラウンをヒットさせた時の
インパクトが強かったこともあって、
ビッグトラウトがヒットした時に
どんなパフォーマンスを発揮するかは
熟知していたんです。

だから、
最後の手段じゃないけど
困った挙句に、
このロッドに
僕のイトウ釣りの命運を
ひとまず託したというわけ。

最初のうちは、
イトウのサイズを選んで釣る
なんてことはできなかったから、
ロッドスペックに
不満を感じることは
あまりありませんでした。

でも、不意に
大型魚がヒットした時は
何かと苦労が多かったですね。

パワー不足だけは
いかんともし難くて、
メータークラスを掛けたら
そりゃあ~もう、大変でしたから。

そんなこともあって、
その後、リニューアルされた
現代の「モンスターブラウン」も
試してみたのですが、
こちらは、ロッドづくりの理念が
根っこから変わってしまっていて、
イトウ釣りには不向きなロッドに。

今は、たま~にしかやらない
ロックフィッシュ用に
見事、転身を遂げてしまいました(笑)

だから、気が向いたタイミングで
イトウ釣りに使うのは
未だに80年代製のほう。

でも、当時のロッドって、
今、触ってみても
その質感の素晴らしさに
驚かされたりするものなんですよね。

単に古いってわけじゃなく、
以前より、味わいを
増している感すらある。

今はレギュラーじゃないけれど
スーパーサブとして
相変わらずいい仕事をしてくれます。

さてさて、
話が長くなりすぎても何なんで、
今日のところは
ここまでにしておきましょう。

近日中に、続きのネタを
公開する予定ですので、
もうしばらく
イトウ釣りロッド考に
お付き合いいただければと思います。

(次回に続く)

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