干ばつ北海道

「干ばつ北海道」

ここ最近の
北海道の気候は、
この言葉を使わずに
表現することがとても難しい。

北海道に移住してから
今年で17年目の
シーズンを迎えたのだけれど、
こんなことははじめて。

開催の是非はともかく、
オリンピックの競歩や
マラソンに参加する選手たちにとっては
本当に気の毒というほかないだろう。

もちろん、
熱波の影響を受けているのは、
オリンピック選手だけではない。

農作物の生育にも
すでに影響が出始めていて、
海で獲れる魚も
本来は南の海を回遊しているはずの魚に、
ずいぶんと偏っているらしい。

う~ん、
自分が生きているうちに
北海道でここまで暑い日が続くとは
さすがに想像できなかったかな。

そんな熱波の
影響を受けているのは、
トラウトフィッシングフィールドも同じ。

局所的に
ゲリラ豪雨の影響で
水位が急上昇することはあっても、
基本、ほとんどの川で
超渇水状態がずっと続いている。

こんな状況だったので、
ここしばらくは、
チョイ釣りもせず
我慢を続けていたのだが……。

さすがにそろそろ
フィールドコンディションを
自分の目で確かめておかないと、
鱒たちの様子が少し不安。

そう思って、
週中、仕事に出かけたついでに、
少しの時間だけ
川に入ってみることにした。

最初に立ち寄った
黒松内町内を流れる朱太川の水は、
直感的に言うと
ほとんどお湯みたいな感じ。

ちゃんと測ってはいないものの、
下手をすると、
水温が24~25℃くらいは
あったんじゃないかな。

いくら水源の山の
標高が低い水系とは言え、
さすがにこれでは
ヤマメたちがかわいそう。

結局、ワンキャストもすることなく、
分水嶺を越えて、
長万部川上流域に
エントリーすることを決めた。

例年であれば、
朱太川の本支流よりは
水温が安定しているはずの
長万部川水系。

ところがこの日は、
ずいぶんと様子が違った。

ウェーダーを履いて
川に入ってみても
涼しさを
まったく感じないのである。

それでも、
せっかくのなので
めぼしい深瀬にルアーをキャスト。

すると、
20cmサイズながら、
元気いっぱいの夏ヤマメが
一発で反応してくれた。

容姿はこんな感じで、
いかにもこの水系の魚っぽい。

うんうん、
こんな厳しい状況下でも
ちゃんと口を使ってくれるなんて、
なんてありがたいことなんだろう。

ところが、
とっても気になることもあった。

このヤマメ、
異常なほど
体温が高かったのである。

ちょっととかじゃない、
異常なほど、だったのだ。

これは厳しいと判断し、
写真撮影をすぐに中止して、
速やかにリリース。

う~ん、
これ以上の続行は
やめておいたほうがよさそうだな。

そう判断し、
少し離れた檜山地方の河川へと
移動することを決めた。

移動した先で
いくつかの河川を回ってみたが、
どこの河川も
水が腐っている。

河畔に立てば、
よくダム下のフィールドで嗅ぐ
あの独特の匂いが鼻をつんざく。

う~ん、これは厳しい。

ところが、
最後にワンチャンスが訪れた。

ここで最後、と
決めた川に足を踏み入れると、
水温は高いものの、
十分に釣りになる範疇。

河川環境の充実度って、
こんな厳しい状況の時ほど
如実に表面化するもんなんだな。

噛みしめるように
そんなことを思いながら、
目の前のポイントに
早速、ルアーを投じてみた。

すると、
サイズは20cmクラスながら、
すぐにヤマメが反応。

その後も、
ほぼポイントごとに反応があって、
ちょっとした
トラウトパラダイスの
様相を呈している。

ただし、であった。

カラダにつきまとう
ブヨの大群が
なんともうっとうしくて
たまらないのだ。

のんびりと
写真なんか撮っていようものなら、
何カ所も同時に
かまれてしまうほどの強烈な勢い。

う~ん、高活性なのは、
魚だけじゃなかったのね……。

その後、
20~23cmのヤマメと
20~30cmのエゾイワナを
ほぼ交互に
それぞれ10尾ほどキャッチ。

けど、あまりに
ブヨがうるさくて、
追加で撮影できたのは
この1枚だけ。

結局、ブヨの大群には敵わず、
渓に思いを残しながらも
撤退を余儀なくされたのであった。

いや~、
それにしても
フィールドコンディションが厳しい!

それでも、
来週に入ると、
雨も降って
気温も急降下する予報。

ブヨとの戦いは
もうしばらく続きそうだけど、
フィールドの状況が
少しでも改善してくれたら
まずはそれだけでもいい。

そうすれば、
良型の美形ヤマメも
少しは期待できるように
なるかもしれないな……。

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