週末は、
毎年恒例のえべつやきもの市へ。
あいにくの空模様にもかかわらず、
たくさんのお客さんで賑わっていましたね。
北海道に移住してからというもの、
少なくともここ10年は、
毎年欠かさずに参戦しているこのイベント。
だから、あくまでも結果的にですが、
定点観察をしていることになります。
そうすると、時代の移り変わりを
肌で感じることができる。
その点、釣りと共通する部分が
大いにありますよね。
同じ川の同じポイントに
毎年、同じ時期に通っていると、
そのフィールドの変化を
肌で感じ取ることができます。
近年で言えば、
例えば、天塩川本流のニジマス。
10年前なら、50cmは当たり前、
60cmオーバーだって、
全然珍しくなかったのに、
ここ数年は、40cm台を出すのも
ひと苦労というのが現状。
もちろん、今の時代、
似たような情報は、
インターネット上にも
たくさん溢れています。
・・・が、
自分で体感して得た情報と
知らない誰かが発信している情報では、
「自分の中での価値」という視点で見れば、
その質に大きな違いがあることに
疑いの余地はありません。
なぜ、近年の天塩川で
こうした変化が起こったかを考える上でも、
「自分の目で見たモノ」には
何物にも代えがたい大きな価値が
あるんじゃないでしょうか。
えべつやきもの市でも、
はっきりとした時代の流れというものを
感じることができます。
遡ること10数年前、
このイベントに初めて参戦した時は、
出展者の方も、お客さんも、
ご年配の方が多く、
出品されている作品も
どことなく武骨なデザインのものばかりが
各ブースに並んでいた印象。
もちろん、それはそれで
魅力的な部分も持ち合わせてはいるのですが、
私たちの感覚では、
ビビッとくる作品が
あまり多くはなかったというのが
当時の正直な感想とも言えるでしょうか。
また、作陶というカテゴリーで言えば、
作家さんも、お客さんも
北海道は、まだまだのレベルだという声も
非常に多かった記憶があります。
あれから10年もの月日が流れる中で、
「えべつやきもの市」の現場で
見て取ることができる顕著な変化とは
いったいどんなものなのでしょうか。
ひとつ目の顕著な変化としては、
女性の作家さんが増えたこと。
それだけで、明らかに会場の雰囲気が
華やかになった印象を持ちます。
ふたつ目は、
若い世代の作家さんが増えたこと。
これは、男性の作家さんにも言えることで
このことがもたらした効果としては、
デザインの多様性が豊かになったことが
挙げられるでしょう。
イケメンの作家さんのブースに
おしゃれな女子たちが群がる光景も
ここ最近の風物詩とも言えるもの。
時代の流れとともに、
こうした変化を繰り返しながら、
「えべつやきもの市」は
良い意味で、より魅力的なイベントへと
変貌を遂げているようにも感じられます。
こうした変化と歩調を合わせるように
作品のクオリティーも
格段に進歩しているような気が・・・。
素人がプロの作品を評価するなんて
とてもおこがましいのですが、
「その作品を欲しいと思うか」
という視点で見た時、
欲しいと思う作品が増えたのは
紛れもない事実と
言うことはできると思います。
作品の多様性が増し、
クオリティーが高まることによって、
かつてさほど魅力的には感じなかった
武骨なデザインの作品の価値にも
改めて目を向けるようになりました。
そういう意味では、
北海道のやきもの文化が
確実に進化していることを
実感できているような気もして、
とってもうれしい気持ちになりますね。
さて、今年の「えべつやきもの市」で
特に目立ったの作品が、
コーヒードリッパー&サーバーのセット。
昨年まで、目を皿のようにして探しても
欲しいモノがみつからなかったのに、
今年は、欲しいモノがありすぎて、
選ぶのに四苦八苦するくらいでした。
結局、迷った挙句、
2セットもお買い上げ。
うちひとつは、ずっと欲しかった
toro-coboさん(外部リンク)の作品。
代表の太郎さんは、栃木県の茂木町に
工房を構えていらっしゃるとのことですが、
北海道の出身ということもあって、
毎年、「えべつやきもの市」に
出展されているようですね。
早速、家に帰ってから
コーヒーを淹れてみたけれど、
まろやかな味わいを
上手に引き出すことができました。
9月には、旭川で
陶芸フェスティバルが開催されます。
そちらも、「えべつやきもの市」とあわせて
手仕事の素晴らしさを見直す
イイ機会になるんじゃないでしょうか。
旭川と言えば、
家具のマチでもありますしね。
日程的に、グレートフィッシング然別湖
セカンドステージと重なっていて、
今年も参戦は叶わないのですけれど、
いつか、現地に足を運んで、
江別とはまた違う会場の景色を
見ることができるといいなと思っています。