信州の味噌の魅力

長野県と言えば、
やっぱり「信州味噌」。

せっかく当地に赴いたのだから、
買ってこないという選択肢が
あるはずもありません。

ただ、さすがに今回は、
味噌蔵めぐりをしている
時間まではなかったので、
移動の動線上にあるお店に
立ち寄るのが精いっぱい。

とは言え、
まったくの当てずっぽうじゃあ
さすがに芸がないじゃないですか。

ならばと、
「昔ながらの製法にこだわっている」
という唯一点をマストとして、
三軒のお店をチョイスしました。

一軒目は、
佐久市岩村田にある
和泉屋商店さん。

和泉屋商店さんがあるのは、
昭和レトロな香りが漂う
岩村田商店街のはずれ。

となりには、
立派な蔵が併設されています・・・

いやいや、逆ですね、
立派な蔵のとなりに
お店が併設されています(笑)

ここで購入したのは、
手造り米麹の白みそと赤みそ。

実は、まだ
ちゃんと味わえていないのだけれど、
まずは、シンプルに
みそ汁で味わってみようと思います。

続いてお邪魔したのが、
上田市上丸子にある大桂商店さん。

こちらのお店は、
依田川からほど近いところにあるので、
おそらく一度くらいは、
お店の前を通ったことがあるはず。

なのに、
全く思い出せないということは
いかに、川以外のところに
興味がなかったのかということですね。

ま~、お恥ずかしい・・・(笑)

大桂商店さんで購入したのは、
こちらの2種類の味噌。

「正木米仕込み」の方は、
まずはシンプルに
お揚げの味噌汁で
いただいてみたのだけれど、
とにかく芳醇な香りが印象的でしたね。

「店主の隠し味噌」の方は、
ちょっとパンチの利いたキノコ
「えぞゆきのした」の味噌汁に。

キノコの個性とケンカしないか
ちょっと心配だったけど、
互いが互いを引き立て合う
見事なマリアージュとなりました。

やっぱ、本場の味噌は、
ひと味もふた味も違いますね。

さらに、調子に乗って、
贅沢にも「正木米仕込み」を使った
北海道産「かみこみ豚」肩ロース肉の
味噌漬けを仕込んじゃいました。

安全策ならフライパンだけど、
せっかくのチャンスは攻めないと・・・

焦げ付きやすい味噌漬けを
大胆に炭火で焼きます。

焦げ目がついたところで、
網から降ろして素早くカットし、
パクっといってみると・・・

いや~、こりゃ文句なしだわ。

今まで食べていた
「豚肉の味噌漬け」って、
いったいなんだったんだろうと
思ってしまうほどの決定的な差。

芳醇な味噌の香りが
どこまでも食欲をそそります。

ところで、ここ北海道は、
2019年の統計データで
豚肉の消費量も、
豚の飼育数も全国3位。

意外と知られていないけど、
全国有数の豚肉王国でもあり、
そのクオリティーの高さも
折り紙つきなのだから、
上質な味噌を手に入れることさえできれば、
旨い味噌漬けができるのは
もはや必然なのですよね。

こんなことを言うと、
まるで北海道には
上質な味噌がないみたいに
聞こえるって!?

う~ん、当たらずとも
遠からずってとこかな???

失礼のないようフォローしておくと
東川町にある
「平田こうじ店」さんの味噌だけは、
信州の味噌蔵にも
十分対抗できるレベルだと思います。

ありゃ、これじゃあ
ぜんぜんフォローに
なってないじゃないか・・・(汗)

さて、最後にうかがったのは、
小諸市のはずれにある
「こうじや商店」さん。

ホームページには、
家族経営の小さな小さな商店だと
書かれていました。

でも、多くの味噌蔵が鎬を削る
この長野県にあって、
今なお、堂々と
お店を構えているということは、
相応の理由があるに違いない。

そう考えたら、
行ってみない手はないですよね。

ここで購入したのは、
こだわりの「特級田舎みそ」と
「3年熟成田舎みそ」。

それから、
味噌の「溜まり」のお醤油も
あとから追加で購入しました。

「特級田舎みそ」は、
まずは揚げと豆腐の味噌汁に。

「こうじや」って言うだけあって、
糀の華やかな香りが
口いっぱいに広がります。

「3年熟成みそ」はアサリの味噌汁に、
「みその精」は鶏もも肉を漬け込んで
「チキンもろみステーキ」にして
いただきました。

いや~、どちらも旨かったなあ~。
ありゃ、画像がなくてすみません・・・

そうそう、ちょっと余談ですが、
この「こうじや商店」さん、
「信州味噌」を名乗っていないんです。

気になって調べてみたんですけど、
「信州味噌」は
長野県味噌工業協同組合が所有する
商標となっていて、
そもそも組合員以外は、
その名称を使えない。

だから、組合員になっていない
「こうじや商店」さんは、
製法云々以前の問題として、
「信州味噌」の名称を使えないのですね。

商標登録制度が、
いわゆる「なりすまし品」を排除するのに
有効な手段であることは論を俟たないから、
制度に一定の合理性があることには
疑いの余地はないでしょう。

一方で、ルール上は
「信州味噌」を名乗れない場合であっても、
すべてのケースで
商品の質が下がるかと言えば、
もちろん、そんなことはないわけです。

現に「こうじや商店」さんの味噌は、
そのことを、
商品のクオリティーをもって
私たちに証明して
見せているようでしたから・・・。

そんなこんながあって、
この投稿の表題は
「信州味噌の魅力」じゃなくて
「信州の味噌の魅力」としておきました。

別に地域ブランドに
ケンカを売ってるわけじゃないんだけど、
その方が、地域の実情を
より正確に伝えることに
なるんじゃないかと思ったので・・・。

いずれにしても、
今回、買ってきた味噌は、
どれも個性があって魅力的。

単に「旨い」という
共通項だけじゃないところが、
なんともイイんですよね。

やっぱ、違うよな~
歴史に裏打ちされた伝統の味は。

信州の味噌、
ブッラボーーーー (笑)

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