(前回からつづく)
移動先に選んだのは、
今金町内を流れる後志利別川。
上流に美利河ダムがあって
普段から流量調節がなされている分、
他の川よりも渇水期間が幾分短い。
ちょっと悩んだ結果
そこに目を付けることにしたのだ。
そう言えば、
今年も、この後志利別川が
清流日本一に選ばれたらしい。
過去に何度も
日本一に輝いている常連だし、
たしかに歩いてみると
とても素晴らしい川。
選考基準が妥当なのかは
正直よくわからないけれど、
選ばれたことで
この川のブランド価値が高まることは
決して悪いことではないよね。
それはさておき、
現地に着くと、
ダムからの放水はなく、
川は穏やかに流れていた。
およそ1か月ほど前にこの川を訪れた時、
似たような水況で
20cm台後半のヤマメが釣れていた。
ならば、鮎を飽食して成長した今、
尺を優に超えるサイズが
瀬から飛び出してきても
決して不思議じゃないはず。
そんな夢物語すら
妄想していたのだが・・・。
ところが、現実は甘くなかった。
事前にイメージしていた流域を
丁寧に叩いてみるもノーバイト。
次に移動した先でも
ヒットしてくるのはウグイだけという
厳しい現実を突きつけられたのだ。
時刻は、もう夕方。
距離を歩いて稼ぐという
戦略を採れるほどの時間は、
もう残されていない。
仕方がない、
朱太川のパターンが
この川でも通用することを信じ、
チャラ瀬だけを
集中的に探ってみることとするか。
そう決断して、
やっと見つけたそれらしきポイントに
ダメもとで入ってみることにする。
結果的に見ると、
チャラ瀬を狙うという戦略は
あながち間違っていなかったとは思う。
ポイントに入ってすぐ、
この川に移動して初めて
ヤマメのバイトを捉えることに成功。
ただヒットしたのは、
期待していた魚には程遠い
サイズのヤマメであった。
そのサイズは
およそ22cmといったところ。
朱太川の魚とは違い
こちらはまだ夏ヤマメという趣だ。
チャラ瀬を集中的に狙うことで
その後も散発的ながら
ヤマメのバイトは続いた。
ただ、何尾キャッチしても
そのサイズは
一向に伸びる気配を見せない。
MAXで22cm。
ピンコ混じりの
アベレージ20cmという状況。
あと1cmが足りないどころか、
あと10cmが足りない。
贅沢を言っているから
こういうことになる。
アグレッシブに
攻めるのもいいけど
やっぱり謙虚さは
いつだって忘れちゃいけないのだ。
ただ、やれることはやって
この結果なら仕方がないという
納得感もあった。
ちょっと背伸びしちゃっただけで
当初のハイクオリティーな
ヤマメに出逢うという目標は
すでに達成済。
しかも、今、
今金町にいるということは
美味しい特産品を
買って帰れるということ。
そう考えれば、
こんな贅沢な話もないだろう。
帰りがけ、僕がお気に入りの
A-COOP今金店に立ち寄り、
いつものように
小西豆腐店さんの寄せどうふを購入。
さらに、
せっかくだからとかなんとか言って、
となり町のブランド豚と・・・
希少な
ブランド和牛まで購入・・・
そうそう、
釣り旅の楽しみは、
なにも釣りだけじゃない。
その地域に行かないと
手に入らない食材を手に入れるのも
大事な旅の要素のひとつなんだよね。
それにしても今金町って、
小さいまちなんだけど、
美味しいものが
いっぱいあるんだよなあ~。
今年はあと1回、
新米の季節に行きたい!
あれっ、
さっきまで尺ヤマメがどうとか
ほざいてなかったっけ(笑)