天塩川ボーナスステージ~ブロンズ

週中、テレビから
聞こえてくる天気予報では、
道北地方から一瞬だけ寒波が抜け
11月並みの暖かさが戻ってくること、
そして、来週になると、
真冬並みの寒波が
到来することを告げていた。

仕事のほうは、
繁忙期も過ぎて、
もうすっかり落ち着いている。

うん、ならば行くしかないだろう。

ほぼ即決。
こうして、木曜日の早朝、
一路、北の大河を目指したのであった。

一度は打ち止めになったはずの
今年の天塩川釣行。

もちろんイイ魚が
釣れるに越したことはないが、
最低限、安全に釣りができて
無事に帰宅できれば、
それでOKのはずであった。

ところが、
道中、乾燥路面と凍結路面が
交互に出現する区間に遭遇して、
ずいぶんと肝を冷やすことになった。

大型トラックや工事関係者の車は
かなりのスピードで飛ばしているが、
途中、何台かの車が
スリップして道路脇に落っこちている。

そうそう、
まわりに惑わされずに
ゆっくり走るのが正解。

コロナの影響で、
旭川をはじめ道北地方の
医療現場がひっ迫した状況にある中で、
無謀運転で怪我なんかしたら、
医療関係者の方々に
合わせる顔がないのである。

慎重な運転で
無事、天塩川に到着。

それなりに雪は積もっているが、
なんとか安全に停められる
駐車スペースを
確保することができた。

天気も、
12月の道北とは思えないほどの
美しい青空が広がっている。

水色も悪くないし、
この時季の天塩川で
快適に釣りができるなんて、
本当にラッキーだな。

最初にエントリーしたのは、
比較的流れの緩い
初冬の定番スポット。

水温1℃台なら、
イトウもさすがに
速い流れには入っていないだろうと
考えての狙いである。

身支度を整え、
キャストを開始したその一投目、
いきなりロッドが
大きく弧を描いた。

ただ、イトウ独特の
大きな首振りは
手元に伝わってこない。

上がってきたのは、
60cmクラスの立派なアメマス。

いや~、
今年の天塩川のアメマスは
いったい何喰ってんの、
って聞きたくなるくらい
コンディションがいい。

そこからは、
アメマスの連続ヒット!

あまりに釣れるので、
カメラを
首にぶら下げながら釣りをしても、
ほら、このとおり。

手早くリリースしても
すぐにまたヒットする。

その気になったら
いったいどれだけ釣れるのよ、
と言いたくなるほどの爆釣劇だ。

しかも
サイズだって悪くない。

小さくても40cm台後半、
大きいものでは
楽に70cmを越えてくる。

いやはや、これは
完全なアメマスパラダイスだな。

大型アメマスの
3連続とか、5連続ヒットなんて、
よく考えれば
贅沢極まりないことだと思う。

でも、やっぱり、
イトウに出逢いたい。
これが、正直な思いであった。

そこで、
アメマスもいるけれど
比較的イトウの確率が
高いポイントへと
移動することを決断。

うれしいことに
この決断が、
後に実を結ぶこととなるのであった。

ブン、ブン、ブン…

それは、
明らかに今までとは違う
首振りだった。

大したサイズではない。

でも、本命であることは確実。

イトウとつながった
至福の時間を噛みしめながら、
少しだけ、
慎重にファイトする。

ほどなくして
無事、キャッチすることに成功。

ぱっつんぱっつんの体をした
70cm台半ばくらいの
元気なイトウであった。

それにしてもこの魚、
胴回りが異常に太い。

どうやら、
ぱっつんぱっつんなのは
アメマスだけではなかったようだ。

やっぱり、
11月の大増水が
魚たちに何らかの影響を
及ぼしているのだろうか。

当然、悪い話ではないのだが、
こんな年は記憶にない。

だから、
その理由が
気になって仕方がないのである。

サイズはともかく、
午前中のうちに、
イトウをキャッチできるとは
思いのほか、
順調なスタート。

おまけにアメマスなら
いくらでも釣れちゃうような
状況なんだから、
こんなに恵まれた環境も
なかなかないだろう。

でも、あとから振り返ってみると
ここまでの展開は
まだブロンズステージに
過ぎなかったのだと思う。

そしてこの後、
僕にとっての至福の時間は
さらに続いていくのであった。

次回に続く)

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