後志のオショロコマ【ニセコver.】

前回からつづく)

続いて向かったのは
ニセコの渓。

こちらは
やや標高が高いこともあり、
河畔の景色には
すでに秋の風情が
色濃く漂っていた。

渓を歩いていると、
ところどころに
エゾオヤマノリンドウの
青い清楚な花が咲いている。

この花が咲くと、
その約1か月後には
初雪の便りが……。

そう、ここ北海道は、
すでにそんな季節感なのである。

この渓のオショロコマは、
真狩のような
ド派手な色彩を纏ってはいない。

だが、どこまでも艶めかしく
いかにも山岳渓流の魚という雰囲気。

派手さはないのだが、
ついつい惹かれてしまう
いわば「魔性の女」みたいな存在、
とでも言えば、
少しは伝わるだろうか。

これが、今の時代に
ふさわしい表現なのかどうか
ちょっとした議論もありそうだが、
これ以外に素直な気持ちを表現する
適当な言葉が見つからないのだから
まあ仕方がない。

そんな憧れに
どうしても逢いたくて、
自然とこの渓へ
足が向いてしまうのだ。

ここ1週間ほど
雨が少なかったこともあって、
川は減水気味。

その分、
オショロコマの警戒心が強いようで
最初の一尾がなかなか遠い。

それでも、
魚影が濃いとまでは言えないものの、
単発のチェイスや
ショートバイトがないわけではなかった。

慌てず、騒がず……。

その後ものんびりと
ラン&ガンと続けていると
ようやくこの川らしい
艶めかしさ満点の
オショロコマに出逢えたのである。

サイズは、
20cmソコソコ。

これでも、
この川としては
十分に大型の部類だろう。

オレンジ色の
スポットが小さいのも、
この川に棲む
オショロコマの特徴の一つ。

うんうん、
やっぱり年に1回くらいは、
この姿を拝まないとね。

この一尾に出逢えれば、
それでもう十分。

オショロコマの
生存確認もできたし、
予定どおり
写真撮影もできた。

オマケに間近で
エゾオヤマノリンドウまで
拝めたのだから、
もう最高じゃないか!

よ~し、
サクサクと
次の川へ移動だあーーー

(次回へ続く)

スポンサーリンク
レクタングル広告(大)
レクタングル広告(大)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする