先週は
いくつか用事があって
久々に洞爺方面へ。
正直、
釣りの時間を確保するのは
ちょっと難しいかも……
当初は
半分くらいエントリーを
あきらめかけていたのだが、、、
せっかく広大なフィールドが
目の前に広がっているというのに
手出しもできないまま
不戦敗を喫して帰るのはちょっと…
巨大イトウとの
格闘で負傷した右腕の機能も
だいぶ復活してきたことだし、
短い時間でもいいから
やっぱり湖に
刺さりたいじゃないか。
頭の中が
そんな妄想で満たされた時、
私はほぼ無意識に
セイコーマートの駐車場へと
車を誘導していた。
そうそう、
コイツを手に入れるために、ね。
そんなこんな
あんまり時間的余裕はなかったのだが、
やはり当てずっぽうで
エントリーするポイントを
選択するわけにはいかない。
だからとりあえず、
アウトレットから浮見堂付近まで
湖畔沿いの道路を
サッと車で流してみることに。
この日の風向きは西。
風速は5m前後あり、
濃淡はあれど
北東側の湖畔にはまんべんなく
波が押し寄せている状況だ。
うんうん、
この条件なら申し分ない。
6月にやった
釣りびと万歳のロケの際には、
どうしてこの風が
吹いてくれなかったのだろう。
思わず
そうぼやきたくなるくらい、
今、良い条件が揃っているなという
確かな感触を得た気がした。
最初にエントリーしたのは、
湖東側のポイント。
あまり時間もなかったので、
外周路から見た印象で
「ここなら」と思えたスポットを
迷わず直撃してみる。
だが、
湖畔に立ち
実際にキャストを開始してみると、
湖流が想像していたのと
真逆に流れている状況。
水噛みの感触もイマイチで、
「これは違う!」と
即座に判断できたので、
すぐに移動を決断することとなった。
次にエントリーしたのは、
最初のポイントから
車で何分か移動した場所。
今までこの場所で
陸っぱりをやったことは
なかったのだけれど、
ロケで船に乗った際に
「地形がいいな」と
目を付けていたスポットだ。
そしてこの場所で、
答えはすぐに出ることとなった。
キャスト開始からわずか数投、
"ガツン"という衝撃とともに
ロッドを握る右手が
はっきりとした
生命反応を捉えたのである。
「フッキングは決まった!」
そんな
確かな手応えがあったので、
そこからは相手の
激しいジャンプを冷静にいなしながら、
ひとりワクワクドキドキの時間を
洞爺湖畔で味わい倒す。
つながっているのは
間違いなくイイ魚。
でも、少し前に
大魚と格闘した感触が残っていたので、
特に慌てることもない。
景色は最高だし、
冬の洞爺湖の釣りは
やっぱりたまらんわな……。
それくらい余裕を持ってのやり取りは
実に心地がいい。
おお、
ヘラブナ体型をした
立派な超ビカビカ
ニジマスじゃないか。
顔のサイズと
魚体の長さ、太さが
ひどく不釣り合いなのは、
実に洞爺湖の
回遊系ニジマスらしい
特徴と言ってもいいのだろう。
サイズは
ちゃんと測らなかったけど、
どうだろう
パッと見の印象ほどは
長くないのかも……。
それでもまあ、
頻繁に出逢えるような
魚体のボリューム感ではなかったし、
スーパーレインボーと呼ぶにふさわしい
ハイクオリティな
個体ではあったと思う。
顔と同様に
それぞれのパーツは
コンパクトにまとまった印象だが、
これもまた、
成長が速いこの湖の鱒らしさと
言えるのではないだろうか。
うんうん、
もうこの一尾で十分満足。
もっと
釣りを続けていれば、
連発しそうな雰囲気も感触も
間違いなくあった。
けれども、
やる気のある魚は
次に訪れるアングラーに
残しておけばいいだけのこと。
そうそう、
釣れる魚を根こそぎ
釣ってしまうことに意味などないし、
過去にそんな釣りをやった経験など
ただの一回もあるはずが……
おっと、危ない!
嘘をつくところだった。
かつて道北地方を流れる
とあるイトウの川で、
地元アングラーに
ダッシュでポイントに割り込まれたり
目の前で火のついた煙草を
川に投げ込まれたりして、
ついにブチ切れたことがあったっけな。
その時は、
そんな奴らと
ケンカしても仕方がないので、
その流域にいる活性の高いイトウを
根こそぎ釣ってしまって、
奴らがなかなか魚と
コンタクトできないように、
そしてだんだんと
川に近づかなくなるように、
激しくプレッシャーを
かけてやったんだった。
そんな子供じみた
黒歴史があったことを、
ついつい
忘れちゃってたわ……(苦笑)
まあまあ
その件はさておき、、、
洞爺湖には
リスペクトに値しない
アングラーなどほぼいない。
その前提で言えば、
ひとりでも多くのアングラーが
洞爺湖で鱒と出逢えるようになることで、
「洞爺湖には魚がいない」とか
「解禁日しか釣れない湖」などと
揶揄されることもずいぶんと減るはず。
そうすると、
湖を訪れるアングラーの数も
適度に増えてくるのだろう。
だとすれば、
それに伴って
経済、文化、人的交流などを通じ
地元が活気づく良いきっかけになると
考えられるわけだから、
貴重な鱒資源は
やっぱり多くのアングラーで
分け合うのが大正解。
そんなことを
あれこれと妄想しつつ、
今回の洞爺湖ゲリラ釣行は
無事終了となった。
まあね、
釣りびと万歳のロケの際、
よしお兄さんと洞爺湖の鱒を
引き合わせることに失敗した
ヘボガイドの戯言だから、
とりあえず話半分で聞き流してくれたら
それで十分なんですけど(苦笑)