天塩川現場レポート_1

今年の道北地方は、
例年と比較して
季節の歩みが確実に遅れている。

例年なら、
もう何度かは雪が積もっていても
おかしくない時季なのに、
目に見える景色はまだ秋。

カラダに楽なのは
とても歓迎すべきことだが、
はたしてこれが
正しい姿なのかどうか。

正直、
今年の道北の暖かさを
素直に受け入れられずにいる
自分がいたりもする。

この異常な暖かさが
影響しているのかどうか定かでないが、
野生動物の活動も
例年以上にまだまだ活発。

自分以外に誰もいないフィールドで
こんな巨大な
クマの足跡を見せつけられようものなら、
背筋が凍るのは僕だけではないだろう。

ちなみにこのクマさん、
産卵で岸寄りに集まっている
シロザケを狙っていたことは確実。

国道側の山の麓から、
天塩川の方向に向かって
ブレることなく
まっすぐに足跡は続いているのだ。

サケが集まるスポットへと
寸分の狂いもなく到達しているということは、
完全にこの周辺をテリトリーにしている
居付きのクマなのだろう。

ということは、
釣り人を侵略者とみなして
攻撃の対象にしたとしても、
まったく不思議なことではない。

うん、ここは絶対にヤバイ。
即、退散!

別の場所に移動しても、
クマさんの気配は濃厚だった。

フンにこれだけの量の
木の実が混ざっているんだから、
クマさんたちにとっても、
季節はまだ秋。

今年は
もうしばらくの間、
不意の遭遇に
気をつけないといけないようだ。

他方、水の中も
やはり季節の進行が
やや遅れている感はある。

アメマスは
一定数遡上しているようだが、
例年に比べて明らかに数が少ない。

また、
昨年が良すぎたこともあるが、
魚のコンディションが
今年は今ひとつの印象。

サイズ的にも
まだまだ中型魚が多い印象で、
例年なら、
シロザケの卵を狙って
一気に入ってくるはずの大型魚に姿を
見かけることもなかった。

ただし、水中の現況が
不健全な状態なのかと言えば、
おそらく
そんなことはないのだろう。

ベイトフィッシュの豊富さは
相変わらずだし、
天塩川上空を舞うオオワシの数も
ほぼ例年通り。

なので、
川の状態が悪いというよりは、
どちらかというと
季節の歩みが
遅れているだけなのかもしれない。

僕の肌感覚を
言葉で表現しようとすれば、
だいたい
こんなところかな。

さて、
ここ天塩川の主役とも言える
イトウの現状はいかに?

この件については、
次回の投稿で
しっかりと考察してみたいと思っている。

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