フィッシングシーンにおける自然災害リスク

近年、ここ北の大地「北海道」で人気の
海アメ、海サクラの釣り。

サーフや防波堤などの
釣りを経験したことがあるアングラーなら
ふと、こんな不安にかられたことが
あるのではないでしょうか。

「地震が起きて津波が来たらどうしよう」と。

ソルトウォーターフィッシングに
精通するアングラーなら
万一のとき、どんな対応をすべきか
イメージしている人も少なくないでしょう。

一方、フレッシュウォーター
フィールドにおいては、
多くのアングラーが、河川の急な増水に
注意を払っているはずです。

では、湖のフィッシングシーンでは
どうでしょうか。

突然起こる自然災害リスクについて
あまり意識することはないかもしれませんね。

そこで、今回は、
カルデラ湖でのフィッシングシーンにおける
自然災害リスクについて、
書き留めておきたいと思います。

北海道には、
支笏湖洞爺湖屈斜路湖阿寒湖といった
大型のワイルドトラウトが狙える
人気のフィールドがあります。

これらの湖は、
すべてカルデラ湖です。

自然災害リスクという観点から、
そのことを強く意識しているアングラーは
あまり多くはないのではないでしょうか。

しかし、カルデラ湖は、
わかりやすく言えば、
火口にできた大きな水たまり。

活火山も隣接していて、噴火や地震の
リスクを抱えている場所であることは
十分意識しておく必要があると思います。

例えば、支笏湖。

もし樽前山や風不死岳が突然噴火して、
火砕流が沢筋を流れ下れば、
支笏湖の南岸にあっという間に到達します。

そして、湖に火砕流が一気流れ込めば、
津波が発生し、支笏湖の北岸を襲います。

逆に、北岸の恵庭岳が噴火すれば、
支笏湖温泉近くまで
火砕流が到達するリスクも
ゼロとは言えません。

もちろん、こんなことは
起こってほしくないのですが、
少なくとも何百年、何千年という
スケールで考えれば、
必ず起こる事象とも言えるでしょう。

もし、支笏湖で釣りをしていて
突然、樽前山や風不死岳、
恵庭岳が噴火したら・・・

その時、どんな避難行動を取るべきか
自分なりにイメージしておくことは
とても大事だと思います。

そんな心の準備が、自分の命を守れる確率を
少しでも高めてくれるはずです。

▼外部リンク

千歳市樽前山噴火災害ハザードマップ
苫小牧市火山災害の予測とハザードマップ

支笏湖に関して言えば、
先日発生した北海道胆振東部地震の震源と
樽前山、風不死岳の距離は、
一昨年に発生した熊本地震の震源と
阿蘇山くらいの距離しか離れていませんから、
少なくとも平時よりは、
噴火が起こる可能性は高いと
考えておくべきでしょう。

また、洞爺湖に関しては、
有珠山の噴火周期を考慮すると
次の噴火時期が
およそ10年後に迫っていることや、
湖底噴火の可能性も頭に入れつつ、
有珠山対岸の人気ポイント
「仲洞爺地区」で釣りをしている場合でも
噴石のほか、津波発生のリスクがあることも
頭に入れておいた方が良いと思います。

▼外部リンク
有珠山火山防災マップ(洞爺湖町HP)

屈斜路湖については、
1938年に発生した屈斜路地震で、
実際に高さ90cmの津波が
和琴半島東岸に押し寄せた記録もあります。

当時と同じような津波が発生すると、
屈斜路湖きっての人気ポイント
「尾札部川インレット」も
津波に襲われることになりますから
釣りをしているときに、
少しでも何か異変を感じたら
すぐに避難することが重要となりますね。

遊びで釣りをしている以上、
基本、自分の身は
自分で守らなければならないことは
アングラーなら
誰もが意識していることと思います。

カルデラ湖でのフィッシングシーンにおける
リスクを想定しておくことは
決して無駄ではないはず。

御岳山や草津白根山の噴火も教訓として
万一の事態が発生したときに
「想定外」などと言わなくて済むよう
心の準備だけはしておきたいものです。

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