持ってなかった日

昨日は、
本当に持ってなかった。

そのひと言に
尽きるのだろう。

なんだかんだ忙しく
ようやく叶った
今年の支笏湖2回戦。

ただ、現地到着は16時過ぎと
時間がかなりタイトだったので、
狙いを2カ所の
ピンスポットに絞り込んで
勝負に挑むこととした。

そしてその一カ所目、
キャスト開始から3投目にして
ロッドを握る右手に
強い衝撃が走ったのだが、、、

ヒットした瞬間に
ブラウンが激しくジャンプ!

だが、そのシーンを見て
知ることとなったのは、
口の先にちょこんとだけ
フックが掛かっているという事実。

もはや絶望的に思える状況の中、
そこから狂ったような
魚の激しいファイトをいなしながら、
約30秒は粘っていたのだが、、、

フッ……

絶望の瞬間は、
ほどなくして訪れたのであった。

推定70cm台後半の
ビカビカ回遊系。

その瞬間は
努めて冷静を装っていたけれど、
獲りたかった魚だけに
やはりショックは
少なくないものだったと思う。

ただ、昨日は
これで終わらなかったのだ。

メンタルを落ち着けるため、
少しだけ時間を空けてから臨んだ
ピンスポット2カ所目。

絶対に後悔しないよう、
しっかりと心を落ち着け
極限まで集中力を
高めた上でのキャスト。

だから、
こちらにでき得る
すべての準備は
きちんと整っていたと思う。

ゴン!

答えは一投目ですぐに出た。

準備は万端、
渾身のアワセを入れ
フッキングは決まった!

……と思った
瞬間のことだった。

フッ……

えっ、ウソでしょ!?

思わず
そんな声が漏れてしまうほどの
大ショック……。

この瞬間、
完全に戦意を喪失。

そうそう、
こういう日は
結局、何をやっても
ダメなんだよな。

西の空に沈みかけた夕日が
私の眼には
いつも以上に寂しげに見えた。

たった4投で2バイト。

戦略面では、
ほぼ完ぺきだったと思う。

宝探しゲームなら
完璧にこちらの勝利。

だけれど、
釣りはそうはいかない。

見つけて終わり、じゃない。
そのお宝を
手元まで引き寄せるまで
勝負は完結しないのある。

完敗!!

それに尽きるだろう。

ただ、
ああすればよかったとか、
こうすればよかった、
みたいな後悔は一切ない。

自分にできることは
すべてやれた。
でも、結果がついてこなかった。
ただそれだけのこと。

うんうん、
こんな「持ってない日」は
人間なら誰にでもある。

悔しいけど、
すべての現実を受け入れて
次の機会に備えよう。

正直、それくらいしか
自分にかける
慰めの言葉は
見つからなかったかな……。

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