三者三様

ヤマメを追い求めて
ずいぶんと距離を歩いたので、
すでに汗だく状態。

しかも若い頃とは違って、
体力∞とはさすがにいかない。

ただ、
せっかくなら
エゾイワナにも出逢いたい……

そんな感情を
抑えることができず、
たっぷりと水分を補給した後、
いくつかの
小渓流を巡ってみることにした。

最初に入ったのは、
地理院地図を見て
あらかじめ
目をつけていたこんな小渓流。

渇水なりに
不足のない程度の水量……

これはいけるかな?
と思ったのだけれど、
期待していたほど
魚影が濃いということはなかった。

それでも、
こんな標準的なエゾイワナが
サクッと姿を見せてくれたので、
もう満足。

だいたいの状況がわかれば
これ以上の長居は無用、
すぐに次の川へと向かう。

移動先は、
前回近くを通りかかった時から
どうにも気になって
仕方がなかった細流。

唯一と言っていい
ポイントにミノーを投じると、
一発で良型が
バイトしてきたのだけれど、
繋がって3秒で
あえなくフックアウト。

でもでも、
こんな超細流にも
イワナが棲んでいるんだって
確認できたことは、
とても大きな収穫だったかな。

続いては、
今年2度目となる細流。

この渓は、
前回、良型のイワナが潜んでいることを
すでに確認済だったので、
確信をもって
ルアーをポイントに投じてみる。

すると、、、

いや~、
これはイイ魚だ!

尺を超える
立派なエゾイワナ。

うんうん、
これをキャッチできたら
もう満足だわー。

ところでココの魚、
陸封型らしい
小さめのホワイトスポットが、
尾ビレだけにとどまらず
なんとアブラビレの先端まで
見事にさしているのだ。

イトウやニジマスでは
黒点がアブラビレにさしている個体を
しばしば見かけるけれど、
エゾイワナでは極レア。

しかも
ここまで明瞭な白点の”越境”は、
まさにこの小渓流に棲む魚の
アイデンティティと
言えるのかもしれない。

この一尾で
完全に心は満たされた。

でも、
どうしてもエントリーしてみたい川が
もう一本だけ残っていたので、
カラダに鞭を打って
ここぞというワンスポットだけ
サクッと撃ってみることに。

ちなみにこの川、
温泉の流入があることは
知っていたので、
あらかじめ覚悟はしていたのだけれど、
実際にエントリーしてみると
水温が異常なほどに高い。

どうだろう、
ちょっと水に触れただけで
20℃越えを確信。

下手をしたら、
優に23~24℃くらいは
あったかもしれない。

それでも、
北海道の在来イワナは
実にたくましい。

着水と同時に
もの凄い勢いで
魚がミノーに襲い掛かった。

うんうん、
パッと見、
アメマスみたいな模様だけど
アメマスの色ではない。

しかも
このキョトンとした
エゾイワナの眼、
やっぱたまらんな……。

以前は
本流の大型ニジマスを
狙うことが多かったこの時期。

でも最近は、
こんなスモールフィッシングが
愉しくて仕方がない。

隣接する川でも、
それぞれにまったく
ビジュアルが異なる
エゾイワナたち。

まさに
"三者三様"だ。

そうそう、自分でも
ちょっと不思議なんだけど、
その違いを眺めているだけで、
なんだかとっても
幸せな気持ちになれる。

誰ともバッティングすることなく、
ひたすら在来のエゾイワナと
向き合うこのフィッシングスタイル、
やっぱ超絶に愉しいな……。

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