週中、
ロケハンを兼ねての釣り歩きは
在来種の棲む渓で。
道央圏はすでに
ヤマメの禁漁期に入っているため、
ズバリ針路は東だ。
日帰りの強行軍だが、
PCと一日中にらめっこするのとは
ちょっとばかり訳が違い、
朝から気分は上々。
もちろん、
内職もやるときにゃあ
やらなきゃならないんだけど、
外の空気を吸っていたほうが、
精神衛生上も
いいに決まっている。
天気は、
雲ひとつない快晴。
河畔の林床に目を向けると、
福寿草の黄色い花が
ビビッドなきらめきを
周囲に解き放っていた。
春の明るい日差しが
照らす渓は、
眺めているだけで
もう最高。
そこから飛び出してくる
魚たちの鮮やかな
レモンイエローを目にすれば、
さらに気分はアゲアゲだ。
とはいえ、
次々と流れから
飛び出してくるどの魚も
支笏湖のブラウンみたいな
大サイズではない。
けれども
それとはまったく異なる
ビジュアルを纏っているところが
春アメマスの
魅力の一つと言えるだろう。
色鮮やかな胸ビレ……
上品なグラデーションを施した
美しい尾ビレ……
ただただ
これを眺めているだけで、
変態アングラーは
心から幸せな
気持ちになれるのだから面白い(笑)
今回は
ロケハンメインの釣行ゆえ、
いくつかの川をめぐって
魚の状態を
確かめておくことも大事な仕事。
結果、
どこの川に入っても
サイズはさほど
変わらない印象ではあった。
今回の釣り、
豪快な北海道らしい
大物狙いの釣りとは
完全に一線を画すスタイル。
けれども、
こんなに気軽に楽しめて
幸せな気持ちになれる釣りって、
ここ北海道ならではなんじゃないのか
なんて思ったりもする。
別の川では、
狙いどおり春ヤマメにも
出逢うこともできたのだが、
それはまた次回に。
遡上系アメマスの
鮮やかなレモンイエローを
右から左にサッと流してしまっては、
これほどもったいない話はないからね。