我が家では
毎年恒例となっている
年末の屈斜路湖釣行。
ただ、今年は
コロナのことがあったので
決行するか断念するか
正直なところかなり悩んだ。
結果、感染対策を万全にして
決行することにしたのだけれど、
その判断が正しかったのかどうかは
追加の自己検証が
必要だと思っている。
検証が必要であろうと思ったのは、
やはりというか何というか
宿泊施設や飲食店で遭遇した
いくつかの出来事を踏まえてのこと。
でも、やっぱり、
新年一発目の記事で
冒頭からこの話題を
深掘りすることは本意でない。
それゆえ、
コロナ関連の話題については
最後の締めで触れることとして、
なにはさておき、
2020釣り納めの釣行レポートを
まずは優先的に
書き込んでいきたいと思う。
DAY1
ちょっと早起きして車を走らせ
弟子屈の街に到着したのは、
ちょうどお昼を過ぎた頃のこと。
気温はー3℃と
事前に想定していたほどの
厳しい冷え込みではない。
普段なら
それなりに賑わっているはずの
道の駅の駐車場であるが、
今年は閑散としたもの。
良し悪しは別として
やはり、Go To トラベル
一時中止の影響は
間違いなくあるのだろう。
コンビニで
昼食と最低限の物資を調達し、
早速、屈斜路湖きっての
人気ポイントへと向かう。
そう、まずは
どれくらいの数のアングラーが
湖にエントリーしているかを
確かめておくためだ。
ところが、である。
例年なら
多くのアングラーで
賑わっているはずの
オサッペ川のインレットなのだが、
釣り人のものとおぼしき車が
なんと、一台も
停まっていないではないか。
えっ、いったい今年は
何が起こってるの?
こんなことは
過去10年を振り返っても
一度もなかったこと。
確かに、僕たちが
年末の屈斜路湖通いを始めた
およそ15年ほど前は
アングラーなんていないのが
当たり前ではあったけれど、
ここ数年は、
エントリーする場所もないくらいの
「密」が生じていたはず。
しかも、今年はコロナの影響で
どこのフィールドも
多くのアングラーで
あふれかえっていたことを考えれば、
ちょっと異様とすら
言える状況だったのだ。
どうして
あのオサッペに
アングラーの姿がないのか。
その答えが何なのかは、
後に僕たちも
手がかりを得ることとなるのであるが、
もちろん、この時点では
何ら知る由もない。
う~ん、人がいないなら
エントリーしてみようかな。。
ちょっとだけ
そんな思いにもかられたけれど、
まずは、予定していた不人気ポイントを
軽く叩いてからでもいいだろう。
そう判断し、
事前に予定していた
ポイントへと向かうことを決めた。
ポイントに到着すると、
期待に反して、波は穏やか。
少し前に、
荒れ狂った湖が形づくった
氷の造形美が
いつものように
僕たちを出迎えてくれている。
あちゃ~、
こりゃ釣れね~な。。
反射的に
そう思ったのは事実。
でも、
やってみなければわからないのも
湖の釣りの本質でもあるから、
まずは、できることから
やってみることにする。
すると、意外にも
すぐにカミさんのロッドが曲がった。
やや控えめな
曲がり方ではあったが、
幸先の良い
スタートとなったであろうことは
ほぼ間違いない。
やっぱり、弱音を吐く前に
ダメもとでもいいから
まずは行動に移してみるものだな。
この瞬間、
そんなことを思ったりしたものだ。
しかし、正体は・・・
な、なんと、
ギューちゃんではないか!
いやはや、
僕たちの釣り方をしていて
この時期の屈斜路湖で
ウグイが釣れた記憶は
過去に遡っても一度もない。
水温も
例年よりだいぶ高い気がするし、
なんだか今年の屈斜路湖は
ちょっとばかり変だな。
この時、半ば直感的に
そんなふうに感じたものだ。
ところが、
それから5分も経たないうちに
再びカミさんのロッドが曲がった。
今度は、先ほどよりも
ずいぶんと曲がり幅が大きい。
まあ、さすがに
ギューちゃん
2連発ということはなさそうだ。
慎重に寄せてくると、
正体は、アメマス。
ちょっとスキニーな体型だが、
長さは60cmほどある。
この魚は、
いわゆる金アメタイプ。
かつて、阿寒湖から
持ち込まれた魚の遺伝子を
今もなお、しっかりと
受け継いでいるのであろう。
コトの良し悪しは別の話だから、
魚がキレイだからと言って
素直に喜んでいいのかどうかは
なんとも微妙ではあるのだけれど。
結局、このポイントでは
その後、アタリが続くことはなかった。
そこで、移動を決断。
もしオサッペに人がいないのなら、
騙されたと思って
入ってみる価値はあるだろう。
なんせ、僕らが苦手なのは
オサッペという釣り場の
独特な雰囲気なのであって、
人がいないのなら、
あえて敬遠する必要もないのである。
車で少し移動して、
オサッペのインレットへと続く
駐車スペースに到着。
やはり、そこに
アングラーのものとおぼしき車は
一台も停まっていない。
よく見ると、雪の上には
明瞭なタイヤ痕が残っているから、
朝はそれなりの数のアングラーが
エントリーしていたようだ。
それでも、これから
夕方のいい時間を迎えるという
このタイミングで、
アングラーがひとりもいないというのは
ここ数年の状況からは
まったく想像できなかったこと。
とは言え、
それが何を意味しているのかは、
自分自身で確かめるしかない。
ああだこうだ言ったところで
話は始まらないので、
とりあえず準備を整え、
ポイントへと歩みを進める。
目の前に広がるのは
適度に波があって、
いかにもな雰囲気を漂わせる
屈斜路湖の壮大な景色。
これで釣れなきゃウソだろ!?
キャストをはじめる前は
そんな根拠が希薄な
自信に満ちあふれていたのだが・・・
結局、1時間半ほど
ロッドを振り続けるも
完全ノーバイトの完敗。
まあ、初日は小手調べだし、
僕はノーフィッシュでも
カミさんが
アブラビレを見せてくれたから
今日のところはそれでOK。
本来なら、
そんなふうに
割り切れるはずだった。
でも、やっぱり何かが違う。
そんな胸騒ぎは、
往々にして
的中してしまうもの。
この初日のオサッペでの出来事は
例年にない大苦戦の
まだ序章でしかなかったのである。
(次回へ続く)