尻別川にちょっと寄り道

先週木曜日、
久々に丸一日時間が取れたので、
さて、どこの渓に入ろうかと
前夜から思案していた。

朝起きて出した結論は、
尻別川水系の
オショロコマ河川を
のんびりを探索するプラン。

この日は
気温が上がらず
涼しくなる予報が出ていたので、
出発はのんびりでOK。

8時前、
日課となっている
自家焙煎コーヒーを愉しんでから
ゆっくり家を出た。

濃い霧に包まれた
美笛峠を無事に走り抜け、
車は順調に
喜茂別市街へ。

当初は
喜茂別をそのまま通過して
ニセコ方面へと
向かう予定であったのだが、、、

途中、
橋を渡った際に見た
尻別川本流の流れが
どうしても気になって仕方がない。

そう、数日前に
まとまった雨が降った影響で、
水量が回復し
久々に良い雰囲気を
醸し出していたのである。

気になるなら
やってみればいいじゃん。

そんな
心の声に促され、
久々に尻別川上流域の
流れに立つことを決断。

ブラウン出るなよ……と
心の中で呪文を唱えながら、
小型のミノーを
ボサの際へと撃ち込んでいく。

うんうん、
プライベートフィッシングは
こんな自由気ままな感じが
いいんだよな……

水況抜群の尻別川は
やはり期待を裏切らない。

一投目に
ヒットしてきたのは
この流域ではおなじみの
チビニジくん。

うんうん、
ブラウンじゃなくて
よかったよかった。

続く2投目、
今度は
まあまあサイズの
ヤマメがヒット。

お~、
良型ヤマメがミノーに
あっさりバイトしてくるなんて、
今日の尻別は
完全な確変モードに
入っているみたいだ。

しかもこのヤマメを
ネットに誘導する際、
その後ろから大きな影が
ローリングファイトするヤマメに
襲いかかろうとしたではないか。

こういう時は、
すかさず
次のキャストを敢行すべし。

ヤマメを
ネットに入れたまま、
間髪入れずに
次のキャストを流れに撃ち込んだ。

すると今度は、
大小2つの影が競い合うように
ミノーの後ろを
激しく追尾してきた。

コツン…

えっ~~~~~~~~

ありゃりゃ、
なんてこった!

小さいほうが
喰っちまったじゃないか!!

やや拍子抜けして
苦笑いするしかなかったけれど、
こんな茶番劇も
愉しくて仕方がないものだ。

”小さいほう”の正体は、
30cmちょっとの
サイズのニジマス。

まあまあ、
こんな絵面が撮れたんだからね。

これはこれで
結果オーライなのかもしれないけど、
なんだかちょっと
切なくもあるよな(笑)

その後、
ヤマメをさらに一尾追加して
もうおなかいっぱい。

このポイントを後にし、
かつてよく定点観察していた
勝手知ったる流域へと
車を走らせることにした。

到着した
そのポイントは、
激戦区尻別川の中でも
特に混雑が激しいところ。

この時は幸い
先行者不在であったが、
河畔には真新しい足跡が
これでもかと
たくさん残されている。

う~ん、
この感じだと
自分はこの日
3,4番目の入渓者かな……

瞬時にそう
理解できるような状況であった。

ただしこのポイントは、
いわゆる竿抜けが多く
先行者がいても
狙い方次第でスコアを
しっかりと出せる場所。

だから
ここが激戦区であることを
過度に気にする
必要などない。

誰もが
アプローチをかけるスポットは
想像どおり無反応だったけれど、
狙いづらい、
アプローチが難しい、
水深が浅くて見逃しがち……

そんな
竿抜けスポットからは
必ずと言っていいほど
鱒たちが反応してくれた。

この流域での主役は
こんな鱒たち。

北海道の
フィールドにしてはめずらしく、
小さくて22cm、最大27cmと
良型のヤマメが
次々にヒットしてくるではないか。

一般的に
ライズしている個体を
ミノーで攻略するのは、
それほど簡単なことではない。

けれどもこの日は、
アプローチをひと工夫するだけで
ほとんどのライズを
モノにできるような凄い状況。

最後には
こんな40cmクラスのニジマスが
ガンガン瀬の中から
激しくバイトしてきたりもして……

いや~、
尻別川のポテンシャル、
恐るべしである。

そんなこんな
予定になかった
寄り道をしてしまい、
時刻はすでにお昼過ぎ。

ただ、
特におなかが
空いている感じもない。

ならばと
準備してあったスポドリで
まずは水分を補給。

お昼ご飯は後回しにして
目的のオショロコマの渓へと
のんびり車を
走らせることにしたのであった。

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