年度末で
いろいろとバタバタ。
いよいよ
精神的に煮詰まってきたので、
午後は自主休暇を取り、
フィールドへと向かう。
いつも支笏湖ばかりじゃ
さすがにつまんねえよなあ～
……とかなんとか、
贅沢なボヤキを発しつつ
千歳川に向かったのだけれど
予定していたポイントは
あいにくの満員御礼。
う～ん、困った、
どうしよう？？？
仕方がないので、
近辺のポイントを
ひととおり見て回ったものの、
どこもピンと来ず……
千歳川流域には、
この時季の風物詩でもある
オオハクチョウが
たくさん飛来しているのだが、
ひとり迷走する
怪しいオッサンを一瞥。
それはそれは迷惑そうに
みんなでガーガーと鳴いている。
あ゛ー、
メンタルがテンパりすぎて、
被害妄想まで
ひどくなってしまったようだ。
ん・・・
なんだ、あの白鳥、
赤いベレーを被ってるぞ～
オイオイ、
唯一の自慢だった視力まで
ついに悪くなったか！？
さすがに
赤いベレーを被ってる白鳥なんて
いるわけねーだろとかなんとか
自分にツッコミを入れつつ、
そっと近づいてみると……
おっと、やっぱり
タンチョウじゃないか！
最近、このあたりに
出没するらしいという
噂は耳にしていたけど、
実際に目撃するのは
これがはじめて。
おー、こんなところで
タンチョウにお目にかかれるなんて、
ラッキーな出来事だ。
たまには、
いつもと違う場所に
来てみるもんだな。
タンチョウに
過度なプレッシャーを与えないように
細心の注意を払いつつ、
もう何カットかだけ
写真を撮影させてもらった。
千歳川は、もうこれで十分。
まだ、移動する時間はあるから、
支笏湖に向かうことにするか。
あらあら、
千歳川では
一回もロッドを
振ってないじゃないか。
タンチョウを見られたことだけで
もうお腹いっぱい。
結局は、
巨大な水たまりへと向かう
いつものコースに
回帰してしまったのであった。
モタモタしていたので、
支笏湖到着は１６時過ぎ。
湖は、ローライトで波少々と、
最高ではないけど
なんとかなりそうな
雰囲気を漂わせていた。
ところが、
約１時間ロッドを振り続けるも
完全ノーバイト。
もう、そろそろ
今日は終了時刻かな。
明るさを失い始めた景色に
確認の意味も含め
周囲を３６０度見渡してみる。
ふうーッと息を吐き、
４回目にして
ついにデコったかと思わず苦笑い。
ｺｺﾝ
それは、
もう帰ろうかと
少し油断した
タイミングの出来事だった。
少し遅れて
思いっきりアワセを入れたが
見事に空振り。
あー、やっちまった。
貴重なワンチャンスを
逃してしまったのだ。
でも、
フックアップはしていないから、
もしかしたら
もうワンチャンスあるかも……
淡い期待を抱きつつ、
少しだけ立ち位置を変えてから
同じようなスポットにキャスト。
…が、
何事もないまま、
足元までミノーが戻ってきた。
ん……
ミノーの背後で
お尻をツンツンしてる
おかしな影が見えるんですけど、、、
その様子は
実に滑稽であった。
４０ｃｍくらいの魚が
口を大きく開けることなく、
ミノーのリアフックに
ツンツンと
＂キス＂をしながら追尾しているのだ。
ピックアップしてしまえば
ジ・エンドになることは目に見えている。
ならば、
ダメもとでやってみるか。
そこは、咄嗟の判断だった。
ロッドを勢いよく翻し、
イレギュラーに８の字を描く。
すると、八の字を描くミノーを
ずっとツンツンし続ける魚。
うわ～、
こりゃ、乗らないわけだ！
その様子を見て、
ついにツンツンバイトの正体を
突き止めたような気持ちに…
でも、ここまで来たら、
絶対に口を使わせてやる！！
８の字書きのスピードに変化をつけ、
最後に一か八か
ミノーを岸の方向に加速させてみる。
コン！
パシャパシャパシャ！！！
エイ！
ヒット、ファイト、
ネットインの一連の動作は
およそ５秒で完結。
よしやった、
口を開けさせることに
成功したぞーーー
とは言いつつ、
ちょっとしてやったり的な
雰囲気を出してはいるが、
所詮、相手は小ブラ。
サイズも
４０ｃｍがいいところだ。
でも、マジで
楽しいやり取りだった。
たまには
こんな釣りがあってもいい。
にしても、
支笏湖のブラウン、
ちょっと神経質すぎないか？？？
まあいい、
釣り圧の影響で難易度が増すなら
それも悪くはないだろう。
それならそれで、
今までとは違う
楽しみ方をすればいいだけだな。
本日の収穫、
赤いベレーを目撃したことと
キスバイトの正体を掴んだこと。
うんうん、
思いのほか
大きな収穫があったものだ。
無理矢理、
午後を自主休暇にした
甲斐はあったらしい。
でも次こそは、
大きな水たまりじゃない
違うフィールドへと
向かうことにしようかな（笑）