かれこれ
もう２週間も
ロッドを握ってないよな……
ふと、そんな感情が
湧き上がってきたのが、
午後の仕事に取り掛かろうかと
ＰＣの前に座った
昨日１３時過ぎのこと。
とは言え、
晩秋の北海道、
もとい、初冬の北海道は、
あっという間に
日暮れ時刻を迎えるもの。
でも、
まあいいだろう。
とりあえず
ちょっとでもロッドを振れれば、
突如、反乱を起こした「心の声」も
きっとおとなしくなるに違いない。
そう割り切って、
のんびりと支笏湖へ向け
車を走らせることにした。
私にとっての支笏湖は、
春、本格的な
鱒釣りシーズン開幕に向けて、
自身にリハビリを施す場所。
だから、
ロッドを携えて
この時季の湖に刺さるのは
はたして
何年ぶりのことだったのだろう。
久々に湖畔に降りて
ドキッとさせられたのは、
想像以上の水位の高さ。
そうは言っても、
冷静に過去を振り返ってみれば、
11月下旬としては
標準的な水位だったのだが、、、
第一投、
まずは少し加減してキャスト。
ところが、
ここでアクシデントが発生！
なんと、
ラインの残量が
圧倒的に足りないではないか……
タックルチェックもせず、
仕事をサボって
衝動的に家を出てくるから
こんなことになる。
まさに
これは自業自得。
でも、
ここまでレベルの低い
やらかしに気づいた時って、
思いのほか
心が落ち着いていたりするから、
なんとも人間は
不思議な生き物である（苦笑）。
ただしこうなると、
バイトチャンスが減るのはもちろん、
「大型魚のバイト＝ラインブレイク」
となるのは必至。
うんうん、頼むから
デカいのだけは掛からないでね！
そんな
アングラーとしてあるまじき
異様な感情を抱きつつ、
キャストを何度か繰り返していると……
モソォ
つい反射的に
大きなアワセを
入れてしまったわたくし。
あっ、やっちまったか！？
そう思った瞬間、
「ピチャピチャ」でもなく、
「ドボンドボン」でもない
中庸な音が
湖面に響くことに。
ヨシヨシ、
このサイズがベスト！
狙いどおり⁉
アベレージサイズのキャッチに
見事、成功したのであった。
鱒釣りフリークというのは
本当に面白い生き物だ。
アブラビレを見た瞬間、
それまで抱いていた欲や邪念が
スッと天に
召し上げられるのだから。
午後から
仕事をサボった分の対価が、
アベレージサイズの
ブラウン一尾と考えたら
高いのか安いのかは微妙なところ。
けれども、
わがままな「心の声」を
黙らせることに成功したと考えれば、
仕事サボりの対価としては
十分すぎるほどだろう。
いや～、
近くに支笏湖のような
魅力あるフィールドがあるって、
本当に幸せなことなんだ。。
昨日は、
改めてそのことを自覚させられた
意義ある午後のひとときに
なったのかもしれない。