開幕戦が最終戦・前編

待ちに待った
2024年、
春のイトウ釣り開幕戦。

だが、
何を隠そう
この一戦が春のイトウ釣り
最終戦でもあるのだ。

そう、
つまりここで
ノーフィッシュならば、
今年の上半期は
イトウに出逢えずということ。

かような背景もあり、
昔の自分なら
もっと根を詰めて
イトウと対峙したのだろう。

けれども、
今はニュートラルな
気持ちでいられるのだから
人間不思議なもの。

う~ん、
デッカイ幼稚園生は
ようやく
進級できたようだ。

よし、
これからは
デッカイ小学生として
心機一転がんばるぞ!

小学生のくせに
おじさん構文だとかなんだとか
揶揄されそうだけど、
開き直った自称小学生は
怖いものナシだから恐ろしい(笑)

そんなこんなはともかく、
道北遠征初日は雨に祟られ
どこの河川も
まっ茶っ茶のドチャ濁り。

遠征釣行は
観光旅行と化し、
一日目は
あえなく終了となった。

そして翌朝も
雨の影響は残り、
イトウが口を使うには
まだ程遠い状況。

仕方がないので、
やむなく車を走られて
ニジマス河川に
サクッと刺さってみた。

けれども、
こちらは
季節はずれの寒さの影響で
魚たちは極度の低活性。

あえなく撃沈し、
仕方なく昼過ぎには
イトウ河川へと
戻ってくることになったのであった。

天塩川のような大河川は
一旦濁ると週単位で
厳しい状況が続くものだが、
湿原を流れる単独河川は
すぐ濁る反面
濁りが取れるのも早い。

この日も例外でなく、
昼過ぎには
まっとうな釣りが
できるくらいの状況にまで
狙いの川は回復していた。

そしてこの後、
2024年初となる
待望のイトウとの出逢いが
訪れることとなる。

確信を持って
プレゼンテーションした
ルアーが着水したその瞬間、
大きな水しぶきとともに
グッドサイズのイトウが
もの凄い勢いで
水面を割ったのであった。

そうそう、
この戦略的なアプローチを要する
春のイトウ釣りは、
何シーズン続けても
やめられそうな気配はない。

立ち位置…
キャストの精度…
ルアーの着水音…

そのどれかひとつが
欠けただけで、
イトウはまず
反応してこないのだ。

だが、
このアプローチの難しさこそが
釣りの面白さを
倍増させてくれるとも言える。

賢い相手と
対峙すればするほど、
自身にも経験値が
ドンドンと蓄積されていく。

そう、
この過程が
変態釣り師には
何ともたまらんのである。

今年の初イトウは、
90cmクラスの太っちょ。

やや足場が高く
のんびりと写真を撮る
スペースもなかったので、
撮影はネットの中で
サクッとにとどめる。

だから
こんなショボい画像しか
撮れなかったのだが、
イトウの回復を優先させるなら
おそらくこれが
正しい判断であったのだろう。

どんなに
カッコいい写真が撮れたとしても、
イトウを瀕死の状態に
追いやってしまったとしたら
その後のショックは
計り知れないのだからね。

この日は、
この一本で満足。
正確に言うと、
この出逢いをもって
遠征を終了してもいいくらいの
心持ちだった。

けれども、
せっかくの遠征で
今回は気心の知れた
同行者もいる。

そして
明日はおそらく
この川が絶好のコンディションに
なるはずでもあった。

うんうん、
あと一日気を入れ直し
イトウと
対峙してみることにするか……

(後編へと続く)

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