湿原に花の季節がやってきた

週中、約2週間ぶりに
道北へと向かった。

今年の春のイトウ釣りは
もう終了のつもりでいたのだけれど、
釣りができるのが
仕事の空き時間だけとはいえ、
運よく再挑戦できることに。

事前のリサーチでは、
雨量は少なかったものの、
何日かは雨が降る日もあって
ギリギリ適水温を保っているようである。

これならば、
ワンチャンスくらい
あっていいかもしれない……。

そんな、
少しばかりの期待を持ちつつ、
仕事道具とタックルを車に積みこんで
いざ、道北へと向かって車を走らせた。

ここは、
途中、ひと息つくために立ち寄った
浜頓別町のクッチャロ湖。

天気が良かったせいもあるけれど、
ちょうど新緑が見事な季節。

コロナが落ち着いたら、
是非、釣りの行き帰りにでも
ちょっと立ち寄ってもらいたい
地域の観光スポットである。

道北と言えば、イトウ。

……なんだけれども、
湿原に咲く可憐な花々もまた、
この時季の
道北らしい景色と言えるだろう。

希少なクロユリだって
よ~く足元を見ながら歩いていれば、
群生するスポットが
思いのほか少なくないことがわかる。

まあ、逆に言うと、
一歩、湿原地帯に足を踏み入れれば、
どこにでもこんな希少な植物が
自生しているのだから、
釣りをするときに
できる限り花々を踏みつけないように
気をつける必要はあるのだろう。

ただ、自分自身も含め、
水辺に立つという行為自体が
環境に負荷を与えているのは事実。

だから、
経験豊富なアングラーが
あれダメ、これダメと
ビギナーやはじめてイトウ釣りに
挑戦するアングラーに対して、
したり顔でわかったようなことを言うのは
僕は違うと思っている。

誰かに言われたからとかではなく、
イトウ釣りに訪れる
アングラーひとりひとりが、
もっともっと自発的に
ものごとを考えられるような
雰囲気になればいいのに……。

フィールドで
自称、意識高い系の
アングラーを目にするたびに、
つい、そんなことを
思ってしまったりする自分がいる。

現地には、予定よりも
少しだけ早く到着できたので、
ちょっとだけ寄り道。

遊び半分で、
ちょっとだけ
ロッドを振ってみることにする。

こんないい天気じゃ
イトウだって
簡単には騙されないでしょ……。

ヌッ…

ところが開始3投目、
悲観的な予測に反し、
予想外のバイトが訪れたのだ。

とはいえ、
首振りのストロークは小さい。

うんうん、
そりゃそうだよね。
だって、ピーカンだもん。

まあ、百戦錬磨の大型が
簡単にバイトしてくるような
状況ではなかったと思う。

そんな状況下だけに
サイズ感はともかく、
イトウがバイトしてくれただけでも
本当にありがたいことだ。

河原がない場所だったので、
慎重に水中に飛び降りて
サッとキャッチ。

ザックリ、60cmの
可愛らしいイトウであった。

このイトウ、
標準的な個体よりも黒点が多く、
昔でいうところの"ソース系"!?

何はともあれ、
不意な鱒との出逢いは
いつだって
うれしいものである。

この日は
この後、用事もあったので、
寄り道タイムはこれにて終了。

小型ではあったけれど
予定外の一尾に
年甲斐もなく
思わず顔がほころんでしまった。

春のイトウ釣りも
翌日の早朝と夕方で終わりだから
この寄り道で
ボウズを回避できた意味は大きい。

これで明日は、
簡単には口を使わなくなった
頭脳派にターゲットを絞り、
自分を信じて
フルスイングするのみだ。

小型でも、
望外に一本のイトウを
キャッチできたことで
確実に肩の力は抜ける。

もうこれで、
デコるんじゃないかとかの
変なプレッシャーに
押しつぶされることもない。

三振か、ホームランか、、、

自分らしい
豪快なフィッシングスタイルで、
イトウに挑戦できる環境が
首尾よく整ったのであった。

次回へつづく)

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