狩勝の渓に鱒を探す

週明けの月曜日、
朝早くから占冠村のとある場所で仕事の予定。

夕方までには戻らなければならないが、
仕事が早々に終われば、
日中、長い空き時間ができる。

それならばと、
タックルも一緒に車に積み込み、
現地へと向かった。

予定どおりかどうかはさておき、
早々に仕事を片付け、フィールドへ向かう。

近くを鵡川が流れているけれど、
あいにく週末の大雨の影響を引きずっていて、
濁りが強く、エントリーを断念。

代わりに、近くの比較的濁りに強そうな
流域を目指すこととした。

最初に訪れたのは、
空知川支流のルウオマンソラプチ川。

濁りはないが、2年前の台風災害の爪痕は
今もなお、色濃く残り、
渓は小石と砂礫で覆われていた。

それでも、ちょっとした深みからは、
小型ながらも、次々とエゾイワナが反応。

イワナたちの生命力の強さには、
本当に頭が下がる。

次に訪れたのは、となりのシーソラプチ川。
こちらが、空知川の本流筋にあたる。

ラフティングが盛んなこの川では、
平日にもかかわらず、
多くの観光客が川下りを楽しんでいたので、
少しだけ上流に入る。

こちらは、ところどころにある淵に
結構な量の砂礫が堆積しているものの、
川底の石も、流れる水も、
見た目では、健全な川の姿を
ほぼ取り戻しているように見えた。

やや増水気味ということもあってか、
流速のある瀬の中からは
鱒の反応は得られなかったので、
緩流帯の倒木の下にミノーを送り込む。

すると、顔を出してくれたのは、
この川らしい黄金色をした
35cmほどのエゾイワナ。

以前と変わらない様子の魚の姿を見て、
少しだけほっとした。

南富良野町落合の集落まで戻り、
北海道のコアなパンフリークに人気の
フォーチュンベーグルズさん(外部リンク)
で、ベーグルと食パンを購入。

外はパリッと、中はモチモチの食感といい、
北海道産小麦の豊かな風味といい、
ここのベーグルは、格別だ。

オーナーもとても素敵な方で、
おいしいベーグルとともに
いつも幸せな気分にしてくれる。

ここで素直に帰ればいいものを、
まだ時間に余裕があるからと、
狩勝峠を越えて、十勝川上流を目指した。

連続するダムに溜まった水は、
まるで牛乳を入れすぎたカフェオレのよう。

目の前には、復活まで
相当の年月が必要なのだろうことを
感じさせるフィールドの景色が広がっていた。

せっかくここまで来たのだから、
十勝川水系の鱒に出逢いたい。

そう思って、さらに車を走らせ、
何とか釣りになりそうな水色のところに
エントリーしてみた。

ほどなくして、
小さなオショロコマがヒット。

でも、水色が水色だから、
白っぽい体色で、美しくはあるが、
オショロコマらしい艶やかさはない。

「十勝らしい姿をしたオショロコマの姿を
確認してしておきたい」

そう思ったら、ここで戻るわけにもいかず、
さらに上流のユウトムラウシ川まで
来てしまった。

標高を上げると、天気が回復してきた。
ここまで来ると、
空がとっても近くなった印象だ。

川はやや増水気味で、
白っぽい濁りも入っていたけれど、
期待どおり、十勝らしさを身にまとった
オショロコマがミノーに反応してくれた。

小型魚が中心ではあるけれど、
中には、尺近い個体も混じる。

地理院地図にも記載のない細流にも、
しっかりとオショロコマは生息していて、
大雪山系の自然の豊かさを体感させてくれる。

さすがにそろそろ帰らないと
夕方の仕事に間に合わない。

本当はもっとゆっくりと
釣りを楽しみたかったのだけれど、
後ろ髪をひかれつつ、
秘境の地を後にし、帰路についた。

北の大地、北海道ならではの
時間の過ごし方ができたかな。

そう思える、充実の月曜日となりました。

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