先週、
久しぶりに訪れたのは、
普段から
「リザーバーの川」と
勝手に呼んでいる場所。
リザーバーがあるから、
その上流は
当然のごとく
閉鎖水域となっている。
よって、
棲息する在来種は
エゾイワナのみなのだが、
なぜかかつて人為的に
持ち込まれたと思われる
ヤマメも同居。
その一方、
この手の川にありがちな
ニジマスの移入は
いっさい確認できないという
なんとも不思議な川なのである。
この日の狙いは、
もちろん
この川の在来種である
エゾイワナ。
おなかが
ビビッドな黄色に染まる
居着きのイワナは、
イワナ好き変態アングラーにとって
まさに垂涎の的だ。
不人気河川で20cm台の
イワナを狙う釣りの面白さは、
きっと北海道在住の
大多数のアングラーと共有できる
価値観とは言えないのだろうけど、
それはそれで構わない。
仮に多数派とは言えない程度の
人数であったとしても、
エゾイワナに関心を持つ人が
一定数いる限り、
彼らの生活は守られるはず。
そうそう、
最も恐ろしいのは
世の中の無関心なのだ。
釣り場を独占できる喜びと
アングラーの無関心は
とても親和的な関係にあるわけだから、
そこのところは
常に意識しておかないとね。
この日、
最初にヒットしたのは、
意外にも
体側にピンク色の婚姻色を纏った
ランドロックサクラであった。
大きさは
30cmちょっとで
サクラマスというよりは
ちょっと大きいヤマメサイズ。
けれども、
パーマークが消失したその姿は
リザーバー育ちであることを
瞬時に想起させるものであった。
まあまあ、
この日の狙いは
この魚ではなかったのだけれど、
ここ北海道では
ランドロックサクラに
お目にかかる機会が少ないので、
その意味では
悪くないスタートではあったかな。
ランドロックサクラをリリース後、
ほどなくして姿を現したのは、
お待ちかねの大本命、
おなかが
黄色に染まったエゾイワナ。
うんうん、
コレコレ、
今日はこの魚と
出逢いたかったのよ!
ニッコウやヤマトでもそうだけど、
イワナのおなかの色って
変態アングラーにとって
絶対に譲れない
特別な価値観だったりするから面白い。
もちろん
私もその変態アングラーの一人。
こんな姿を見て
思わずうっとりしてしまうのは
きっと
私だけじゃないはずだ。
早々に目標達成となったので、
迷わず移動を決断。
向かうは
海と直接つながった単独河川。
ここ北海道でも
大型ヤマメを狙うなら
8月下旬が
ベストシーズン。
長さはともかくとしても、
心揺さぶられるような
唯一無二の
出逢いがあったらいいな。
(次回に続く)