釣り人的緊急事態宣言考

今週、緊急事態宣言の対象地域が
全国へと広がりましたね。

その裏には、
政策転換の根拠となるものが
なんとしても欲しかったという
政権の苦心が透けて見えるわけですが、
その点を抜きにすれば、
対応としては妥当なのでしょう。

現実として、
支笏湖には地元の人に混じって
道外から遠征で訪れているのだと
はっきりわかる人が
今も、一定数はいるんですね。

レンタカーに大きな荷物を積んでいたり、
首都圏のとある河川の
年券をベストに付けているから
見ればすぐにわかります。

確かに、釣りのフィールドは
そこだけを切り取れば
3密からは程遠い健全な環境です。

私たち、地元民が
日帰りで支笏湖に行き、
そこで誰とも接触しなければ
近所を散歩するのと一緒で
感染を拡大させることはまずありません。

けれど・・・

道内、道外を問わず、
遠征で支笏湖を訪れるとすれば
どうしたって
札幌、千歳、苫小牧あたりの
コンビニやスーパーに
立ち寄ることになるでしょう。

最低限、食糧は
確保しないといけないですから。

でもそれは、
自分の生活圏内の
コンビニやスーパーに行くのとは、
まったく意味が違います。

だって、それをやったら
首都圏産のウイルスを
北海道内にまき散らす
リスクがあるわけですし、
逆に北海道産のウイルスを
首都圏に持ち帰るリスクもある。

そう考えれば、
今は、釣り旅を敢行するには
適切な時期でないことは
誰でもわかると思うんですけどね。

ちなみに私は、
たとえ道内であっても、
出先でコンビニやスーパーに
立ち寄らないといけないような場所に
遠征することは自粛しています。

そうすると、
散歩と同等の社会的負荷で動ける場所は、
支笏湖と近所の
小河川に限られてしまうわけですね。

だから、今年は、
シーズンインが早かったと聞く
屈斜路湖にも行けないし、
そろそろ盛期を迎える
別寒辺牛川のアメマス釣りにも行けない。

それでも、
健康に釣りができるだけで
今は何の文句もありません。

そんなふうに
気持ちを切り替えるしかないですよね。

道外の渓流や湖で
トラウトフィッシングを楽しもうとすれば
ほとんどのケースで、
年券を持っていない限りは
現地で入漁券を買うことになりますから、
人との接触を増やさずにというのは
なかなか難しいことかもしれません。

それを考えると、
ここ北海道はとっても恵まれているし、
その感覚を
道外にお住いのアングラーの方に
押し付けるのは
ちょっと違うかなとも思います。

ただ、実家に帰省することもできずに
悶々と自粛生活を送っている
学生さんたちの気持ちなんかを考えれば、
今、この時期に釣り旅を敢行するというのは
地域住民の感情を
逆なですることにも
つながりかねないのかなと。

万一、遠征先のフィールドで怪我をして
救急車を呼ぶ羽目になったり、
春のぬかるんだ林道でスタックして、
救援を呼ぶことになったんじゃ
まったくもって
目も当てられないですからね。

この緊急事態宣言下で、
釣りに出かけること自体に
問題はないけれど、
もし、それが人との接触機会を
増やすことにつながるのだとしたら、
やっぱりNGなんだろうと思います。

実際、メディアでも
首都圏の防波堤で
人が密接して釣りをしている様子を
ものすごく否定的に報じていますしね。

釣り人の側も
「接触機会を増やさないで」
という部分をしっかり体現していかないと、
釣りに出かけること自体への
世間からの風当たりが
だんだんと強まっていくことでしょう。

私自身も
そのことを常に胸に刻みながら
責任ある行動を
とっていかないといけない。

昨日、今日は、
ひとりの釣り人として、
そんなことを考えていました。

なにより、皆さんには
今はウイルスに感染することなく
元気でいていただいて、
その時が来たら、
北海道の美しき鱒たちに
逢いに来てほしいと思います。

それまでは、
北海道遠征を我慢。

どうかご協力のほど
よろしくお願いいたします。

スポンサーリンク
レクタングル広告(大)
レクタングル広告(大)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする