(前回からつづく)
帰り道、
車がちょうど
黒松内のまちに差し掛かった頃、
急に眠気が襲ってきた。
なになに、
コレって、朱太川をやれってこと!?
そんな訳のわからん解釈をして、
仮眠を取ればいいところ、
なぜかおもむろに
ウェーダーを履いてみたりするワタクシ。
あ゛ーーー、
バカは何年やっても治らんのう~(笑)
茶番劇はさておき、
さすがに川に入ると
眠気も一気にすっ飛んだ。
水温もずいぶんと落ち着き、
流れの感触は悪くなかった。
せっかく
ウェーダーまで履いたんだから、
今年最後の秋ヤマメに
なんとしても出逢いたい。
その時は、
何の邪念もなく、
ただただ
その一心であったように思う。
こうした偶発的で
無計画なエントリーが
時に、期待以上の
出逢いを手繰り寄せるのだから
釣り人生っていうのは
本当に面白いものだ。
いかにも
ヤマメが定位していそうな
瀬頭に向かって
キャストすることわずか2投。
コツンという
いかにもヤマメらしいアタリを
ロッドティップが
見事に捉えたのである。
しかも、
ヤマメにしては
そこそこの重量感がある。
ヨシヨシ、
こりゃあ結構いいかもしれないぞ。
少しのやり取りの後、
運転席で固まってしまって
おぼつかない足元にバタつきながらも
無事にヤマメを
キャッチすることに成功。
オーーー、
さすがに尺はないけど、
こりゃあイイ魚だ!
思うに、
朱太川のヤマメって、
そんなに簡単に
バンバンと釣れるわけじゃない。
だからこの一尾は、
たまたまラッキーパンチが
一発当たっただけ、とも言えそうだ。
それでも
偶然だろうが何だろうが、
こんなクオリティー
フィッシュに出逢えたら
文句などあろうはずもない。
朱太川の秋ヤマメ、
う~~~ん、
やっぱりいつ観ても最高だな。
ちなみにこの魚、
念のためサイズを測ってみると
28cmとちょっと。
朱太川では
おそらくMAXに近いサイズだろうし、
これ以上を求めるのは
さすがに贅沢というものだろう。
何カットか撮影させてもらい、
十分に回復させてから
ヤマメを丁寧にリリース。
いや~、
マジでイイ魚だったなあ~。
リリース後、
ちょっと気を良くして
次なるラッキーパンチが
当たることを期待してみたりする。
まあ、
簡単には当たらないからこその
ラッキーパンチ。
だから、
そう簡単に2発も続けて
ヒットするはずがないだろう。
ところが、だった……。
ゴゴン!
いや~、マジでやったと思った。
ヒットした瞬間は、ね。
だって、そのトルクは
当然、尺ヤマメでしょうよ。
でもね、正体は……
え~と、
朱太川で
ニジマス釣ったことなんて
今まであったっけなあ~!?
確かに"ゴゴン"という
アタリではあったけれど、
それにしてもまさか、、、
そうそう、
やっぱり冷静に考えれば、
朱太川で良型ヤマメ2連発なんて
滅多に起こることじゃない。
あ~、う~、
まさに、これぞぬかよろこびである。
ニジマスをリリースして、
キャストを再開。
少しばかり
落胆の気持ちを抱えながらも、
ヤマメをキャッチできていた分、
どこか心には
余裕があったような気がする。
そんな中、
オッサン一人
ヘラヘラしながら
キャストを続けていると……
なんと
ニジマスがサイズアップして
楽に40cm越えである。
ありゃ、
なんだよこの再現性は。
コレ、絶対に
何か理由があるに違いない。
だって、
ニジマスが空を飛んできて
偶然、朱太川に落ちることなんて
さすがにないだろうからね。
そんなこんな、
最後はちょっとおかしな方向に
話が行ってしまったけれど、
今回の釣行はこれにて終了。
なんだかんだ、
秋ヤマメは釣れたし、
人生で初めてヘビを踏むとか
さまざまなハプニングもあったけれど、
とっても愉しい
時間を過ごすことができた。
グレートフィッシング然別湖
2ndステージが中止になってしまったので、
今月下旬の予定はすべて白紙に。
ミヤベイワナに会えないのは
とっても寂しいけれど、
この機会に新しいフィールドにでも
チャレンジしてみようかな。